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Oracle Cloudのリージョンを社内に持てる「OCI Dedicated Region」、より小規模での利用が可能に 最小12ラック、年間1億3000万円から

» 2022年06月23日 09時55分 公開
[新野淳一ITmedia]

この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「Oracle Cloudのリージョンを社内に持てる「OCI Dedicated Region」、最小12ラック、年間1億3000万円からの対応をオラクルが発表」(2022年6月23日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。

 米Oracleは、Oracle Cloudと同様の機能を備えたリージョンを社内データセンター内に設けられる「OCI Dedicated Region」について、より小規模なラック数で対応することを発表しました

 オラクルは2020年に、顧客専用のOracle Cloudリージョンを顧客のデータセンター内に構築しマネージドサービスとして提供する「Oracle Dedicated Region Cloud@Customer」を発表し、提供を開始しています。

参考:[速報]オラクル、顧客専用Oracle Cloudリージョンを顧客のデータセンター内に構築する「Oracle Dedicated Region Cloud@Customer」発表。野村総研らが採用

 このとき、顧客のデータセンター内には50ラック分のハードウェアを用いてシステムを構築することが想定され、年間の費用は600万ドル(1ドル130円換算で約7億8000億円)からとなっていました。

 今回の発表は、これをスケールダウンして12ラック、年間100万ドル(約1億3000万円)から導入可能にするというものです。

 OCI Dedicated Regionは設置場所が顧客のデータセンター内である以外は、仮想マシンやストレージを始め、「Autonomous Database」や「Exadata」、ERPなどを含め、Oracle Cloudで提供されるすべての機能やサービスが提供されます。

 電源など顧客側のデータセンター施設に依存するもの以外は基本的に運用管理もOracle Cloud同様にオラクル側が行うため、まさに社内にあるOracle Cloudのように顧客側からは見えるでしょう。

 オラクルはまた、さらに小規模なハイブリッドクラウドのソリューションとして、ラックサイズの「OCI Compute Cloud@Customer」もプレビュー公開しました。

 OCI Compute Cloud@Customerもハードウェアは顧客のデータセンターに置かれますが、オラクルがマネージドサービスとして提供します。

 これは事実上、「AWS Outpost」や「Azure Stack」などの競合製品と位置づけられることになるはずです。

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