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「シン・ウルトラマン」で“禍特対“が使っているPCとは? 「絶妙に省庁っぽい」「ザ・日本の現場PC」という声も

» 2022年06月22日 18時50分 公開
[山川晶之ITmedia]

 公開から約1カ月で観客動員数257万人、興行収入38億円(6月20日時点、興行通信社調べ)を突破している「シン・ウルトラマン」。劇中で、巨大怪獣(劇中では禍威獣)に立ち向かう政府組織「禍特対」が使用しているPCの写真を公式アカウントが投稿している。

 シルバーの外観と凹凸のある天板、「Panasonic」ロゴ、型番の「CF-LV」から、パナソニックのノートPC「Let’s note」のLVシリーズとみられる。投稿された写真から利用者名は「滝明久」とあり、有岡大貴さんが演じる禍特対メンバーの非粒子物理学者が作中で利用しているPCとみられる。PCの奥には、外付けの冷却ファンと思われるアイテムも確認できる。

 LVシリーズは、14インチの液晶ディスプレイを搭載したモバイルノートPCで、最近では珍しくDVDやブルーレイディスクを扱える光学式ドライブを内蔵している。個人向けは2021年春モデルの「CF-LV9」、法人向けは同年秋モデルの「CF-LV1」以降、新商品は出ていないが、光学式ドライブを内蔵したモデルは12.1インチのSVシリーズが現行商品として販売されている。

 Let’s noteは多くの企業で導入されているPCであり、軽量かつ耐久性の高さで知られる。シン・ウルトラマンでは、Let’s noteの他、自衛隊が使用するPCとして同社のタフネスシリーズ「TOUGHBOOK」も登場している。パナソニック製ノートPCは「シン・ゴジラ」や「シン・エヴァンゲリオン劇場版」でも確認でき、もはや庵野秀明監督・監修作品ではおなじみのアイテムになりつつある。

 Twitterでは「私と同じPCだ」「レッツノートなのが絶妙に省庁っぽいよね」「保守的な設計と耐久性の高さで“ザ・日本の現場PC”らしくて好き」といったコメントが見られた。

 余談だが、大昔には「ウルトラマンPC」と呼ばれた超小型のモバイルPCがあった。当時の日本IBM(現レノボ・ジャパン)大和研究所と、ライオス・システム(すでに解散)が共同開発した「Palm Top 110」のことで、CMキャラクターにウルトラマンを起用したことからそう呼ばれるようになった。

「ウルトラマンPC」こと「Palm Top 110」(出典:Wikipedia

 1995年発売で、CPUはi486-SX 33MHz、メモリは4/8MBと今からすれば骨董品だが、4.7インチのDSTNカラー液晶を搭載しつつ630gの超軽量ボディを実現。PCカード型のカメラモジュール(キヤノン製)を搭載したり、内蔵モデムを使って本体側面に埋め込まれたマイクとスピーカーを受話器に見立てて電話機として使えたりと、意欲的なマシンとして人気を集めた。

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