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日本のiPhoneは世界最安 ブラジルでは40万円以上の機種も MM総研調べ 

» 2022年06月14日 16時35分 公開
[松浦立樹ITmedia]

 日本のiPhone販売価格は世界34の国・地域の中で最安──MM総研は6月14日、こんな調査結果を発表した。世界34の国・地域のアップルオンラインストアでのiPhone 13(128GB)とiPhone 13 Pro Max(1TB)、iPhone SE3(64GB)の販売価格を6月1日時点の為替レートで比較したところ、日本は3モデル全てで最安値だったという。

世界のiPhone販売価格(2022年6月時点)

 22年6月時点でのiPhone 13の日本の販売価格は9万8800円、Pro Maxは19万4800円、SE3は5万7800円。一方、ブラジルは3モデル全てでダントツの最高値を記録。iPhone 13は20万7221円、Pro Maxは40万8278円、SE3は11万4504円と日本の約2倍だった。

 日本に次いで安いのは香港で、タイや韓国、マレーシア、台湾などアジア圏が続いた。米国ではiPhone 13が8番目、Pro Maxが4番目、SE3が3番目に安く、ドイツやフランス、スペイン、オランダなどの西欧ユーロ圏もほぼ同様としている。日本を除く国での平均価格はiPhone 13が12万6433円、Pro Maxは25万6813円、SE3は7万609円だった。

 価格差の原因は、急速に進んでいる円安の影響であるとMM総研は指摘。22年6月1日と21年9月24日の為替レートを比較すると、米国ドルは16.5%、ユーロが6.6%、韓国ウォンが10.4%、中国元が12.8%、ブラジル通貨レアルが31%の円安になるなど、31の国・地域の24種類の通貨が円安で動いている。そのため、このような価格差が生まれているという。

 また、自国で購入するよりもiPhoneを安く買えると、日本での購入を試みる外国人も一定数存在しているという。「特にアップルストア直営店舗や家電量販店が発売するオープン市場のiPhoneは、海外旅行者などのインバウンド需要による販売も一定の割合を占める」とMM総研は分析する。

 このため今秋に発売されると思われるiPhone最新モデルの販売価格次第では、訪日外国人によるiPhone購入がさらに増える可能性が高いという。円安の影響に加えて部材費・物流費の高騰による価格上昇も予測できるため、MM総研は「iPhone 13シリーズと比較すると最大2割の値上げも懸念される」と推測している。

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