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新「MacBook Air」は隙のない作り 大胆に進化した外観をハンズオンレビュー(1/2 ページ)

» 2022年06月08日 14時08分 公開
[本田雅一ITmedia]

 米Appleは最新の自社製SoC「M2」の発表と同時に人気の「MacBook Air」を刷新した。「WWDC22」のハンズオン会場で実機に触れ、製品のコンセプトや性格は全く変わらない一方、大きく変化したハードウェアは人気モデルの後継として隙のない作りになっていると分かった。

新型「MacBook Air」

 見た目で最も大きく変化したのは、くさび形の「ウェッジシェイプ」と呼ばれるデザインをやめたことだ。そもそもウェッジシェイプはパームレスト周辺は薄いものの、ヒンジ部は13インチMacBook Proよりも厚かった。新型はフラットなデザインとなり、全体のフォルムは14インチMacBook Proに近い。そのまま11.3ミリに薄型化したかのような佇まいだ。

14インチMacBook Proをに薄型化したかのような佇まい

同名色でもApple Watchとは微妙に違う

 個人向けを意識した製品らしくカラーバリエーションも4つある。明るい色あいは「シルバー」と「スターライト」。暗い色あいは「スペースグレー」と「ミッドナイト」。「Apple Watch」に同名のカラーがあるが、実際の色あいは微妙に異なる。並べてみると同系ではあるものの明らかに異なる風合いだ。製品のサイズや使われ方なども考慮して仕上げを変えたのだろう。

 例えばスターライトはゴールド感がやや強めに感じられ、ミッドナイトはApple Watchの同名色より少しだけ明るい。ほぼ黒に近いものの、青がわずかに強めに感じられた。

同色の「MagSafe3」ケーブルが付属

 昨年のiMacの24インチモデルと同様、アクセサリにもこだわりが感じられる。カラーバリエーションにはそれぞれ本体と同色の「MagSafe3」ケーブルが付属する。

ノッチが付いて画面はどうなった?

 13.6インチ(2560×1664ピクセル)と画面が少しだけ拡大したのは、Facetime HDカメラが内蔵されるノッチ部分の左右を使ったメニュー部分によるものだ。メニューが上に追いやられるため実質的にアプリケーション、デスクトップで使える画面は広くなる。

 ディスプレイの画素密度は変わっていないが最大輝度は500nitsまで高めており、画面サイズを除けば13インチMacBook Proと同じ表示スペックとなった(縦方向の解像度は異なる)。

ディスプレイを開いたところ

 M1搭載機と同じく冷却ファンなしの設計は、搭載するM2プロセッサの優秀性を示唆している。11.3mmという薄さは実物をみると驚くほど。ほぼ密閉された状態に近いにも関わらず、M2の動作には問題がないのだから。

 体積は前モデルに対して20%の削減となった。ここまで薄くできた理由は、メイン基盤を片面実装で設計したためだが、これも搭載するチップカウントが少ないM2ならではといえる。

裏側にも穴はなし

 キーボード左右にあったスピーカーのパンチホールはもはやなく、ヒンジの隠れた部分に音が出てくるポートが確認できる程度だ。このようなスピーカー配置にも関わらず、内蔵スピーカーで十分に音楽が楽しめる。

 フルHD対応のFacetime HDカメラは、カメラ本体こそMacBook Proの14インチモデルと同じだが、プロセッサが新しくなったことで高画質化したという。最新の半導体による信号処理で音響や映像などの付加価値まで高めるというM1時代から続く手法をさらに進め、新デザインのハードウェアに詰め込んだのが新型MacBook Airなのだ。

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