クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

ミニが6年連続の輸入車種ナンバー1に その人気の理由とカラクリ 鈴木ケンイチ「自動車市場を読み解く」(1/3 ページ)

» 2022年05月26日 07時00分 公開
[鈴木ケンイチITmedia]

 BMWのMINI(ミニ)が6年連続の新車販売ナンバー1を獲得しました。日本自動車輸入組合が発表した「外国メーカー車モデル別新車登録台数順位の推移」では、BMWミニは2021年度もトップとなり、16年度から数えて6度目。いわゆる車種別ではミニがトップを取り続けているわけです。販売台数は1万7849台です。

6年連続の販売ナンバーワン車種「ミニ」(出典:MINI公式Webサイト)

 また、メーカー別ランキングを表す21年度の「車名別輸入車新規登録台数」では、BMWミニは輸入ブランドとして5位となりました。ランキング上位は、上からメルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、BMW、アウディ、そしてBMWミニと続きます。

 ここで注目なのは、BMWとBMWミニの日本の輸入業者は同じ会社。そして、BMWとBMWミニの販売台数を合計すると、5万1461台となり、トップのメルセデス・ベンツの5万0551台を上回ってしまうのです。インポーターナンバー1といえば、メルセデス・ベンツとフォルクスワーゲンの争いが有名ですが、実質の販売数ではBMWグループも、相当に健闘していたのです。

BMWとBMWミニを足すと、グループでメルセデス・ベンツを超える

 そんなBMWグループの人気を支える大きな存在がBMWミニです。ただし、直近6年はナンバー1ですが、それ以前は、3位あたりが定位置。不動の1位としてフォルクスワーゲンのゴルフが君臨しており、その下をBMWミニは、フォルクスワーゲンのポロやBMW3シリーズ、メルセデス・ベンツCクラスといったライバルと戦っていたのです。

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