今、クルマは電動化がトレンドです。特にEVへの注目が高まっています。
2021年春にホンダは「先進国全体でのEV/FCVの販売比率を、2030年に40%、2035年に80%」「グローバルでは2040年に100%」という野心的な目標を発表しました。暮れになるとトヨタが「2030年にバッテリーEVのグローバル販売年間350万台」という数字を提示。どちらも非常にハードルの高い意欲的な目標です。
ところが、そんな目標にも「日本の電動化は遅れている」という声が聞こえます。なぜなら、欧州では21年の新車登録台数でEVが約88万台、前年比63.1%増を実現していたからです。欧州のEVシェアは9.1%にもなります。
そうした電動化が注目されるほどに存在感が薄くなっていくものがあります。それがディーゼル・エンジンです。そもそも、欧州メーカー各社は、ほんの5〜6年前まで、「環境対策はディーゼル・エンジンで対応する」といっていました。ところが、15年9月にフォルクスワーゲンのディーゼル・エンジンへの不正ソフト使用が発覚した後に方針を一変。大きく電動化へと舵を切ることになりました。そうとなれば、「ディーゼル・エンジンは消えてなくなる」というのが、妥当な流れでしょう。
ところが、意外なことに、世の中は単純ではなかったようです。
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