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Yuga Labs、仮想不動産NFT販売で3.2億ドル相当獲得 “ガス代急騰”の影響に謝罪

» 2022年05月02日 10時10分 公開
[ITmedia]

 人気NFT「Bored Ape Yacht Club」(BAYC)を手掛ける米Yuga Labsは4月30日(現地時間)、メタバースプロジェクト「Otherside」上の仮想不動産「Otherdeed」のNFTの販売を開始し、約24時間で約3億2000万ドル(約416億円)相当の暗号通貨を調達した。

 otherside Othersideの公式サイト

 5万5000区画のOtherdeedが売り出された。価格はBAYCの暗号通貨「ApeCoin」で一律305ApeCoin(約6000ドル)で、取引はイーサリアムブロックチェーンで行われた。購入が殺到したため、ガス代(NFTの取引に必要な手数料)が高騰し、一時イーサリアムブロックチェーンに影響を及ぼした。

 otherdeed Otherdeedの例

 米Bloombergによると、Otherdeed完売時点で購入のために支払われたガス代は総額で約1億2400万ドルに上った。

 システムへの影響で、Otherdeedを購入できないまま、数千ドルのガス代だけを失ったユーザーもいた

 Yuga LabsはOtherdeed完売後、イーサリアムブロックチェーンに影響を与えたことについての謝罪をツイートし、「適切にスケーリングするには(イーサリアムではなく)ApeCoin独自のチェーンに移行する必要があることは明らかだ」と語った。購入に失敗したユーザーにはガス代を払い戻すとしている。


 同社は3月、Otherside構築に向けて4億5000万ドルのシードラウンド調達を行っている。

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