ソニーは10月21日、フルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラ「α7 IV」を海外発表した。フルサイズセンサーを搭載したベーシックモデルに位置づけており、ベーシックを「次のレベル」に引き上げるとしている。米国では12月での発売を予定しており、本体価格は約2500ドル(約28.4万円)になるという。
3300万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」を採用。最大ISO20万4800までの拡張感度に対応し、15ストップのダイナミックレンジを確保する。センサーの約94%に相当するエリアに759の位相差測距点を配置。映像エンジンはフラグシップモデル「α1」に搭載されている最新の「BIONZ XR」を採用する。
リアルタイム瞳AFは、人の顔/瞳の検出精度を旧モデル「α7 III」と比べて30%向上。静止画と動画の両方で鳥や動物の目にも対応する。連写性能はAE/AF追従で毎秒10コマ。RAWデータとJPEGデータの同時記録で828コマまで撮影できるバッファーを備える。10bit HEIFでの撮影も可能だ。
本体はマグネシウム合金製。5.5段の補正効果を実現した手ブレ補正ユニット、バリアングル対応のタッチ液晶、368万ドットの有機ELパネルを使ったEVF、フルサイズのHDMIポート、USB TypeCポートなどを搭載する。メディアスロットはUHS-II対応のデュアルSDXCカードスロットで、片方はCFexpress TypeAカードも利用可能。操作系統もより動画を意識した作りに変わった。α7S IIIやα1などに搭載された新しいメニュー画面も採用する。
α7S IIIなどで培った排熱機構により、30分を超えて記録できるようになった動画機能は、10bit撮影に対応(4:2:2 600Mbps)。フルサイズセンサーエリアで4K30p、Super35mmモード(APS-Cサイズ)では4K60pで撮影できる。4K30pでは、オーバーサンプリングにより7Kの映像から4K映像に変換し、シャープな映像を生成。フルHDは120pのスローモーション撮影が可能だ。
S-Log3/S-Gamut3での撮影に加え、S-Cinetoneプロファイルをサポート。手持ち撮影時の手ブレを軽減するアクティブモードを採用する他、ジャイロセンサーが記録した動きをメタデータとして動画と同時に記録。「カタリスト」と呼ばれる専用ソフトウェアを使い、PCでより強力な補正をかけることも可能だ。被写界深度を可視化する「フォーカスマップ」機能、レンズのピント移動時に画角が変化する「ブリージング」を除去する機能も備える。
ライブストリーミング機能も搭載し、UVC(USB Video Class)とUAC(USB Audio Class)に対応。USBケーブルでPCと接続するだけで、4K15pあるいはフルHD60pで配信可能。カメラのマイクも利用できる。ライブ配信時はカメラ内に同時記録できる他、ソフトスキンモード(美肌効果)などを使えるようになった。
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