東急ハンズCIO・メルカリCIOなどを務め、現在は独立してプロフェッショナルCDO(最高デジタル責任者)の道を進む長谷川秀樹氏が、個性豊かな“改革者”をゲストに酒を酌み交わしながら語り合う対談企画。執筆はITライター・ノンフィクション作家の酒井真弓。
プロフェッショナルCDO(最高デジタル責任者)の長谷川秀樹氏が、改革者と語り合う本対談。ゲストは前編に続き、Preferred Networksの執行役員CMO、富永朋信氏。日本コカ・コーラ、西友、ドミノ・ピザジャパンなどでマーケティング業務を歴任してきた。
後編のテーマは飲食店。うどん、牛丼、ラーメン、カレーなど、街には同じカテゴリーの同じような店がひしめき合っている。競合他社とどう差別化し、売り上げを伸ばしていくか──長谷川氏が問う永遠のテーマに、富永氏はどう答えるのか。
長谷川: もしも富永さんが、はなまるうどんのCMOになったらどうやって丸亀製麺と戦いますか?
富永: まずは、お客さまがどんな理由で、どんなインサイトではなまるうどんと丸亀製麺に来るのか調べます。
もし、はなまるうどんにだけある強みが見つかれば、それと同じ理由を分け合っている、うどん以外の競合を探します。それがマクドナルトや吉野家であるのなら、彼らにチャレンジするようなマーケティングキャンペーンを仕掛ける。
「はなまるうどんはずっとマクドナルドさんを尊敬していました。なぜならマクドナルドさんはこうだからです。マクドナルドさんに近づきたい。そこで、期間限定でハンバーグをトッピングできるようにしたいと思います」という風に。
話題ができることで多少お客さまが増えるでしょうし、そのお客さまは「丸亀製麺に行かず、はなまるうどんに来た」と言えるでしょう。ものすごく大勢は見込めないと思いますが、マクドナルドのお客さまも少し取り込めるかもしれません。「競合の軸をずらす」というのは一つの手です。
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