ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

YouTubeに出てくる日本特有の違反広告55万件を掲載前に削除、約1年半で 「性的に思わせぶりな表現」など

» 2021年10月06日 14時29分 公開
[山川晶之ITmedia]

 Google Japanは10月5日、動画共有サイト「YouTube」で表示される広告に関し、日本特有かつ同社が定めるポリシーに違反した広告について、2020年6月以降に55万件を掲載前に削除したと発表した。

 削除した広告は、今まで掲載前には削除できなかった、日本特有の「性的に思わせぶりな表現」や誇大広告、薬機法違反などのポリシーに反するもの。同社は削除した広告の具体例について明かさなかったものの「身体のデリケートな部分を露出している人物やそのような表現を含む性的なコンテンツ、医薬品に関して定めたポリシーを基に、日本特有の事例に特化した」としている。ポリシーはグローバルで統一されたものを使用する。

 違反広告の検知は、日本特有の傾向や報告された事例に合わせて検出システムを改善。機械学習と専門チームによるレビューにより掲載前の削除が可能になったという。ただし、ポリシーやシステムへの投資は続けるものの、まだ改善の余地があるとして、ポリシーに違反している可能性のある広告を見かけた場合は、YouTubeに報告するよう呼び掛けている。

 同社が発行した2021年版「Ads Safety Report」によると、全世界では広告主向け、パブリッシャー向けに40以上のポリシーを追加・更新した他、ポリシー違反を理由に約31億件の広告をブロックしたという。64億件の広告はパブリッシャーが許可した場合のみに表示される「制限付き」の扱いに変更。広告表示が可能な国や地域、現地の法律、Googleの認定プログラムに沿って、表示先を調整しているという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.