「企業は採用に対してもっとオープンになるべきです。これまでは、採用では良い企業を装って『入社してもらえばこっちのもの、後は少し我慢してでも勤め上げるだろう』という考えが通用しました。しかし、SNSなどでリアルな声が拡散され、転職も当たり前になった現代では通用せず、内定辞退や早期離職につながります」
そう話すのは、ワンキャリア Evangelistの寺口浩大さんだ。
ワンキャリアは2015年の創業後、急成長を遂げている。創業6年目でありながら、就活生向け口コミサイトの「ONE CAREER」が「22卒学生が最も利用した就活サイト」の調査で文・理系ともに2位に躍り出るなど、多くの学生からの指示を得ている(「HR総研」と「楽天みん就」の共同調査より)。
21年6月には、転職経験者のキャリア変遷を集めた転職情報サイト「ONE CAREER PLUS」をオープンした。
ワンキャリアが口コミをはじめとする「実体験の投稿」を中心に求職者向けサイトを運営しているのは、就職・採用に関する情報を透明化して、情報の非対称性を解消するためだという。寺口さんは、こうした情報のオープン化の流れは「不可逆なもの」で、「企業にも新しいアプローチが求められている」と話す。
優秀な人材に選ばれる企業であり続けるため、企業はどう変わっていくべきなのか。話を聞いた。
コロナ禍をきっかけに採用のデジタル化が進む中で、「情報がオープンかどうか」はすでに候補者の判断基準になっていると寺口さんは話す。採用が好調で優秀な人材が残る企業と、採用がうまく進まなかったり、採用してもすぐに人が辞めてしまう企業の差にもなり得るという。
寺口さんは人事が取り組むべき施策として、以下の「3つの体験」をポジティブにすること、そして包み隠さず求職者に伝えることが重要だと説明する。
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