オリエンタルランド、売上8倍も純損失60億円 入園制限で、見通しは不透明21年4〜6月期

» 2021年07月29日 19時20分 公開
[熊谷紗希ITmedia]

 オリエンタルランドが7月29日に発表した2022年第1四半期(21年4月〜6月)の連結業績は、売上高が前年同期比8倍の498億円、営業損益は88億円の赤字(前年同期は156億円の赤字)、純損益は60億円の赤字(同248億円の赤字)だった。入園者数の制限が続く苦しい状況だが、ゲスト1人当たりの売り上げを伸ばしている。

オリエンタルランドが22年3月期第1四半期の連結業績を発表=画像は東京ディズニーシーのWebサイトより

 前年同期と比較して売り上げは増えたが、これは新型コロナウイルスの影響で、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーが20年2月末〜6月末まで臨時休園していたことが理由だ。20年7月1日からは、入園者数制限と営業時間を短縮しながら営業を再開している。

オリエンタルランドの決算資料より

 来園者(ゲスト)1人当たりの売上高も増加した。入園時間に合わせてチケット料金が変わる変動価格制を導入した他、営業再開後に新商品、土産物の需要が伸び、飲食の販売収入も増えたことが要因だ。

ゲスト1人当たりの売上高は増加=決算資料より

 22年3月期(21年4月〜22年3月)通期の予想は、開示していない。同社は「合理的に予測可能となった時点で開示する」としている。今後も政府や自治体の要請に従いながら運営、入園者数を制限する一方、「チケット戦略やゲストの『体験』を新たな収益源にする施策を検討」(同社)し、ゲスト1人当たりの売上高を高める方針だ。

22年3月期通期の方針=決算資料より

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