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買ったけど使わなくなったガジェットってどんなもの? IT系編集者2人の場合ヤマーとマツの、ねえこれ知ってる?(1/4 ページ)

» 2022年01月14日 16時00分 公開

 経歴だけは長いベテラン記者・編集者の松尾(マツ)と、幾つものテック系編集部を渡り歩いてきた山川(ヤマー)が、ネット用語、テクノロジー用語で知らないことをお互い聞きあったり調べたりしながら成長していくコーナー。交代で執筆します。

ヤマー この仕事をしていると、新商品のレビューとか買ってよかったものとか良く記事にしますが、逆に買ったけど使わなくなったものもあるなと思ってて。

マツ 中には期待通りにはいかなかったものもあれば、事情が変わって不要になっったものもある。

ヤマー 分かりやすいのがコロナ禍ですよね。外出する頻度が変われば、使うものも変わってくる。

マツ 例えばどういうものがあります?

ヤマー コロナ前は7インチのUMPCをよく持ち歩いてたんです。出社時や取材時の移動中でも作業ができるので。ただ、在宅勤務やオンライン会見が増えたので、持ち出す機会もだいぶ減りました。

コロナ前はよく持ち歩いていたGPD Pocket 2

マツ ノートPCに対する要件が大きく変わりましたよね。人によってではありますが。

ヤマー 自宅で使うならより画面が大きいものが良いとか、それこそ巣ごもりでゲームを始めた人だとGPUを強化したものが欲しくなったりと。

マツ 僕の場合はiMac 24インチという究極マシンが来てしまったので、ほとんどのマシンは不要になりました。iPad Pro 12.9インチを使わなくなってしまったという。

ヤマー なるほど、自宅作業が増えたので作業効率を考えた結果最適なマシンになったってことですよね。

マツ 「Magic Keyboard」を付ければ世界が変わるよと唆されて買ったんだけど、結局ほとんど使うことがなくなってしまった。

ヤマー なるほど、ちょっと理由が気になるのでそれぞれ2021年に買ったけど使わなくなってしまったものを紹介していきますか。

マツ それで供養しようというわけですね。

ワイヤレスキーボード「Keychron K3」

マツ ではヤマーからどうぞ。

ヤマー 私は自宅で使ってたキーボード「Happy Hacking Keyboard Lite 2」を新調しようとして、その一環で買った「Keychron K3」ですね。在宅ワーク用として。

「Keychron K3」

マツ これ評価高いキーボードじゃないですか。それがなぜ?

ヤマー そうなんですよ。Keychron、結構おしゃれでコスパも良く。使っていたのがHHKB Lite 2だったので、コンパクトかつワイヤレスで見た目も良いものを探したところ、K3を見つけたんです。

 ただ、使わなくなった理由がキータッチなんです。

マツ 実機を触らずに買っちゃった?

ヤマー 痛いところを突きますね。

マツ コロナ禍になって大きく変わったのはそこですよね。

ヤマー Keychronは香港のキーボードブランドなんですが、実機を置いてあるところを探せなくて、評判だけで買ってしまったんです。

マツ キータッチって、茶軸とか軸で変わるもののイメージですけど。

ヤマー ですね。K3も軸が選べまして。買ったのは、赤軸といってキータッチが一番軽いものにしました。軸がロープロファイルというもので、通常の軸と同じ荷重のままストロークが浅くなってるので、ロープロファイルの方が重いという声を参考に選んだのですが、これが失敗で……。もちろん、茶軸や青軸もありました。

マツ 評判は細かく調べたんですね。それでもダメと。

 馬の鞍を安直に変えようとするからってPFUの人は思っているはずです(笑)

ヤマー 普通キーキャップは割とサラサラしてると思うんですが、Keychron K3のキーキャップは、マットな表面加工が施されてまして。私は、タイプ時にキーの上で指を滑らせながら押す癖があるんですが、摩擦係数が高いマットな質感のおかげで、指が引っかかって違うキーを押し込みそうになるんです。

 しかも赤軸なので、なんだかんだストロークが軽かったんです。そのため、意図しないキーが反応してしまってミスタイプが連発しました。軸も変えられるモデルだったんですが、キーキャップの問題もあったので、潔く使うのを止めました。

 もちろん、Keychron K3が自分に合わなかっただけなので、製品自体が悪いわけではないです。あの質感が好きだという人もいるでしょうし、カスタマイズしていけば自分の好みに合わせることもできたので。ただ、今はHHKB Professional HYBRID Type-Sを使って満足しております。

「Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S」

マツ さすが馬の鞍のメーカーですね。

用語解説:馬の鞍

 「馬の鞍」とは、PFUと共同で「Happy Hacking Keyboard」を考案した東京大学名誉教授の和田英一氏が、同社の開発者に贈った「アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない」という言葉から。


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