この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「汎用原子レベルシミュレーター「Matlantis」がクラウドサービスで登場。原子スケールで材料の挙動を再現、深層学習モデルで計算を数万倍に高速化。Preferred Networksの関連会社「PFCC」から」(2021年7月7日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
株式会社Preferred NetworksとENEOS株式会社の共同出資で設立された株式会社Preferred Computational Chemistry(以下PFCC)は、汎用原子レベルシミュレーター「Matlantis」(マトランティス)をクラウドサービスとして提供開始したことを発表しました。
Matlantisは、原子スケールで材料の挙動を再現することで大規模な材料探索を効率的に行うことができる汎用原子レベルシミュレーターです。
最大の特徴は、物理シミュレーターに深層学習モデルを組み込むことで、計算スピードを従来の数万倍に高速化したこと。
ENEOSの事例では、従来であれば20年ぐらいかかる計算をわずか1週間で終えることができたと紹介されています。
さらに未知の材料を含む、分子や結晶などの任意の原子の組み合わせでシミュレーションが可能なため、領域を限定しないさまざまな物質への適用も可能。現在は55の元素をサポートしており、今後さらに拡大予定としています。
Matlantisはクラウドサービスとして提供されるため、Webブラウザからすぐシミュレーションによる材料探索が可能です。
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