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AWS、DynamoDBをSQLで操作可能に SQL互換のクエリ言語「PartiQL」対応を発表

» 2020年11月30日 16時28分 公開
[新野淳一ITmedia]

この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「AWS、DynamoDBをSQLで操作可能に。SQL互換のクエリ言語「PartiQL」対応を発表」(2020年11月25日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。

 米Amazon Web Services(AWS)はこのほど、NoSQLデータベースサービスのDynamoDBが、SQLで操作可能になるSQL互換のクエリ言語「PartiQL」に対応したことを発表しました。

 DynamoDBはキーバリュー型のスケーラブルなNoSQLであり、AWSの代表的なデータベースサービスの1つです。

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 もともとNoSQLには業界標準の問い合わせ言語がないため、DynamoDBも独自のコマンドを用いてデータの追加、更新、削除、検索などの操作を行う必要がありました。

 NoSQLデータベース、特にキーバリュー型のデータベースは複雑なテーブルのリレーションなどがない比較的シンプルなデータ構造と操作体系とはいえ、技術者にとっては、NoSQLデータベースは製品やサービスごとに異なるコマンド群を学習する必要がありました。

 PartiQLによってリレーショナルデータベースでは標準となっているSQLを用いてDynamoDBを操作できるようになることで、技術者は既存のスキルをDynamoDBにそのまま活かせるとともに、複雑なデータ操作も以前より記述しやすくなるなどの利点が得られると見られます。

 PartiQLとは、2019年8月にAWSがオープンソースとして公開したSQL互換の新問い合わせ言語およびその実装です。

参考記事:AWS、SQL互換の新問い合わせ言語「PartiQL」をオープンソースで公開。RDB、KVS、JSON、CSVなどをまとめて検索可能

 SQL互換の構文に最小限の拡張を施すことで、リレーショナル形式のデータベースだけでなく、KVSやJSONなどを含むNoSQLデータベースやCSVファイルなど、さまざまなデータソースに対して横断的に検索できる仕組みを備えています。

 AWSはDynamoDBをPartiQL経由で操作したとしても、従来のスケーラビリティや可用性、高速性はそのまま変わらず利用できると説明しています。

 DynamoDBのPartiQL対応は、東京リージョンをはじめ米西(北カリフォルニア)、米西(オレゴン)、米東(北バージニア)、欧州(アイルランド)、アジア太平洋(ソウル)の各リージョンで利用可能となっています。

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