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スポーツ用品のファイテン、DB基盤をOracle Cloudに移行 受注データの取り込み時間を40分の1に

» 2020年10月29日 12時21分 公開
[ITmedia]

 スポーツ用品などを展開するファイテンはこのほど、販売管理システムのデータベース基盤をオンプレミスから米Oracleの「Oracle Database Cloud」に移行した。現在は、実店舗やECサイトの仕入れ・在庫・売り上げなどのデータをクラウドに蓄積し、集計や管理表の作成などを実施。受注データの取り込み時間を約10分から約15秒(40分の1)に短縮できているという。

ファイテンの公式サイト

 ファイテンは従来、データベース管理システムの「Oracle Database Standard Edition」や他社のパッケージ型アプリケーションをオンプレミス上で運用していた。だがこの構成では、データ量が増えるにつれて処理性能が低下。管理表の作成に約120分を要したり、会員へのポイント付与に約2週間のタイムラグが発生したりと、処理速度の遅さが課題となっていた。

 そこで同社は、データベース管理システムを上位バージョンの「Oracle Database Enterprise Edition」にアップグレード。運用効率アップと負荷削減に向けて、データベース基盤のクラウド移行も検討した。複数のパブリッククラウドを比較し、Oracle Database Cloudの採用を決めたとしている。

 Oracle Cloudを選んだ理由には、同サービスの大阪リージョンがファイテン本社周辺の関西エリアにあり、低遅延で利用できることなどを挙げている。

 データベース基盤の移行後は、受注データの取り込み時間が40分の1になった他、管理表の作成時間を約10分に短縮。リアルタイムでのポイント付与も可能になるなど、処理速度の遅さを改善できたとしている。

ファイテンが導入したOracle Cloud

 ただし、ファイテンの販売管理システムでは、現在も一部アプリケーションがオンプレミスに残っているという。同社は今後、これらもOracle Cloudに移行する方針だ。

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