暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格が10月22日、高騰し一時138万円を超えた。8月につけた高値を超えて年初来高値、2019年7月以来の高値水準だ。8時時点では130万円台で推移している。
ビットコインの価格の推移(Coincheck)
米オンライン決済サービス大手のペイパルが10月21日(現地時間)に、ビットコインの取り扱いを開始すると発表したのが背景にある。利用者は、ペイパルのデジタルウォレットから暗号資産を購入、保有、売却できる。年内は売買手数料を無料とする。2021年初頭には、暗号資産を使って約2600万の小売店で買い物をできるようにするという。対応する暗号資産は、ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコインの4種類。数週間以内に米国でサービスを開始する。
ペイパルは、世界で3億4600万のユーザーが利用しているサービスだ。さらに、若者を中心に人気を博す傘下のベンモ(Venmo)でもサービスを提供していく予定だという。
ペイパルはビットコインなどの暗号資産の取り扱いを始める。2600万の小売店での決済にも使えるようにする(ペイパル)
ペイパル競合のオンライン決済スクエアも、ビットコインの販売を行っており同社の大きな収益源となっている。さらに10月8日には、4709ビットコインを自社で購入したと発表した。これは当時の価格で53億円相当であり、同社総資産の1%にあたる。
8月にはナスダック上場のマイクロストラテジーが現金の代わりとしてビットコインを購入したことも話題となった。8月に250億円相当、9月に追加で175億円相当を購入している。ビットコイン購入の理由として、コロナ禍のもとでの各国の金融緩和によって法定通貨など多くの従来型資産の長期的な価格下落の可能性を挙げ、「インフレに対する合理的なヘッジになるだけでなく、他の投資よりも高いリターンを得られる可能性がある」と説明している。
- ビットコインはデジタル・ゴールドなのか? マネックス大槻氏に聞く
暗号資産(仮想通貨)の代表例であるビットコインは、しばしば「金」(ゴールド)と 比較される。金が埋蔵量に上限があるように、ビットコインはアルゴリズム的に採掘上限が定められている。さらに、価値を保証する発行体がないというのも、ビットコインと金の共通点だ。しかし、果たしてビットコインはデジタル版の「金」になり得るのか。マネックス証券のチーフアナリスト、大槻奈那氏に聞いた。
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仮想通貨流出意見から2年半。金融庁の指導のもとに、各仮想通貨交換所は信頼回復のための対応を進めてきた。そしてこの5月、bitFlyerはついにテレビCMを再開した。6月には乃木坂46の齋藤飛鳥さんをイメージキャラクターに迎え、新たなテレビCMも放映開始。再びアクセルを踏み始めたかに見える。
- ビットコインなど暗号資産の保有経験者は7.8% 日銀調査
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一時150万円に迫ったビットコインだが、FRB議長の議会証言や米トランプ大統領の暗号通貨に対するツイートなどもあり、大きく下落した。
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