リテール大革命

“買いすぎ防止”スマホレジを導入したら、客単価が20%上昇 イオン「レジゴー」の秘密に迫るレジ待ち渋滞も解消(1/4 ページ)

» 2020年10月22日 07時00分 公開
[秋山未里ITmedia]

 イオンのレジに革命が起きている。

 買い物客が貸し出し用のスマートフォンを使い、かごに入れる前に商品をスキャン、専用レジで会計する「レジゴー」だ。スキャンにかかる時間は約1秒。手に持って使えるだけでなく、専用カートに設置した状態でも使える。レジでは決済のみを行うため、レジ待ちの渋滞も起きづらい。

photo レジゴーを利用する様子。バーコードに貸し出しスマホを近づけると、簡単にスキャンできる

 買い物客は利用中、かごに入れた商品の一覧と合計金額を画面で確認できる。スキャンした商品を取りやめる操作も簡単なので、ネットでは「節約できる」「買いすぎ防止になる」と評判がいいが、その分「店舗の売り上げが減るのではないか」という指摘も上がっている。

 しかし、イオンリテールの山本実さん(執行役員兼システム企画本部長)によると、むしろ「レジゴーを導入した全ての店舗で客単価が上がっている」という。買い物客にとっても、店舗にとっても、Win-Winの仕組みなのだ。なぜ、客単価が上がるのか。導入の経緯も含めて、話を聞いた。

photo 商品の一覧と合計金額が確認できるレジゴーの画面。専用カートに設置するとハンズフリーで操作できる

客単価が向上 思いもよらない導入効果

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