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3位は福岡、2位熊本 「イクメン力」全国ランキング、47都道府県で最も高かったのは?イクメン白書2020が発表(1/2 ページ)

» 2020年09月17日 15時26分 公開
[ITmedia]

 積水ハウスは9月17日、男性の育児休業実態を調査した「イクメン白書2020」を発表した。家事育児の実践度や育休取得日数などを総合して評価した「イクメン力全国ランキング」では佐賀県がトップとなった。

出所:ゲッティイメージズ

 佐賀県は「イクメン力」を構成する指標のうち、「妻が評価する夫のイクメン度」が全国1位。その他、「夫の普段の家事育児実践数」では5位、「夫の家事・育児時間」で8位など、多くの指標で高いスコアを獲得した。なお、全国ランキングの2位は熊本県、3位は福岡県とトップ3を九州の県が独占した。

「イクメン力」全国ランキング(出所:積水ハウス「イクメン白書2020」)

「量・質」ともに向上 好循環も

 同白書は、今回で2回目の発表。7月14〜22日の期間、インターネットで実施した。調査対象は全国に住む、小学生以下の子どもがいる20代〜50代の男女9400人。

 前回調査と比較して「男性の育休取得率」は3.2ポイント上昇し12.8%となった。取得日数が「1カ月以上」と回答した人の割合も5.0ポイント上昇で18.1%。取得率や取得日数といった「量」だけでなく、「質」に関しても向上が見られた。「男性の育休満足度」では「満足」と回答した人が前回の67.5%から大幅に上昇して81.8%だった。

男性の育休、量・質ともに改善(出所:積水ハウス「イクメン白書2020」)

 育休の取得は、男性の幸福度を高める効果があるようだ。「男性の家事・育児幸福度」を育休取得の程度別に見ると、育休を1カ月以上取得した男性で「幸せを感じている」の割合が最も高く、90.9%。一方、育休を1カ月未満取得した男性は80.4%、育休取得なしの男性では69.3%だった。

 家事・育児に幸せを感じる男性は、幸せを感じていない男性と比較して仕事の生産性や会社への愛着心が高い傾向にあることも明らかになった。一方で、育休の取得に関しては「会社」が阻むケースも多いようだ。育休を取得しなかった男性に「育休を取らなかった理由」を聞くと、「職場で育児休業制度が整備されていないから」(36.0%)、「職場が育児休業制度を取得しにくい雰囲気だから」(27.9%)などが並ぶ。制度設計だけでなく、業務量の調整や周囲の理解など、会社が主体となって男性育休を普及させていく必要性がありそうだ。

男女格差、まだ埋まらず

 会社側のフォローだけでなく、男性側の意識を変えることも課題として挙がった。男性育休が徐々に浸透し始めている一方で、家事・育児へ積極的に参画しない「ゴロゴロ育休」「とるだけ育休」も話題となっている。実際、調査では家事・育児に関する男女格差がまだ残っていることも明らかになった。

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