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ソニー、次世代型FeliCaチップ開発 クラウド連携機能を追加

» 2020年09月08日 14時20分 公開
[谷井将人ITmedia]

 ソニーは9月8日、FeliCa向け新型ICチップを開発したと発表した。既存のICチップとの互換性は保ったまま、不正利用を防ぎつつ、クラウドサービスと連携できる機能を搭載する。ICチップやICカードの量産は11月ごろに始める予定。

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 クラウド上でIDの管理や認証を行い、ICカードの不正利用を防ぐ「FeliCaセキュアID」機能を標準搭載。電子決済や会員サービスを提供する事業者が利用者の情報管理やサービスの更新などをクラウド上で安全にできるようにした。

 ICカードとカードリーダーなどの間の通信は「DES暗号方式」「AES暗号方式」で暗号化。カード内部の構造やデータなどの解析を防ぐ技術も搭載し、セキュリティの国際標準規格ISO/IEC 15408認証を取得。交通系ICカード用チップのセキュリティ基準PTPPにも対応するなど、民生用ICチップとして業界最高レベルのセキュリティを備えているとしている。

 異なるサービスや事業者間でデータを連係する機能や、カードリーダーなどとの通信時にデータの改ざん検知のみを行うことで取引のスピードを速くするオプションなども提供する。

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 ソニーは今後、新型ICチップを搭載したカード以外の形の製品や、対応するカードリーダーなどを開発する他、クラウド上でFeliCaセキュアIDの認証などを行うプラットフォームの整備などを行う。

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