コロナ禍なのに、コンビニの「高級おにぎり」が売れ続けた理由変化する需要(1/4 ページ)

» 2021年05月12日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 コロナ禍の影響を受け、大手コンビニ各社のおにぎりの売れ行きに“ある”変化が起きている。

 セブン‐イレブン・ジャパンによると、感染が本格的に拡大した2020年3月以降、三角形の手巻きタイプに代表される通常おにぎりの売り上げは、客数減の影響で大きく苦戦。売り上げが前年比100%を下回る状態が続いていた。一方、原料や製法で通常おにぎりと差別化した「こだわりおむすび」のカテゴリーは、20年3月以降の売り上げが前年比100%を上回り続けた。

コロナ禍でも高価格帯のおにぎりは好調

 こだわりおむすびとは、「新潟県産コシヒカリおむすび 熟成焼たらこ」(162円)や「新潟県産コシヒカリおむすび 鮭ハラスの焼漬け」(194円)などのことを指す。

 なぜ、こだわりおむすびはコロナ禍でも売れたのか。セブンは、外出自粛や在宅勤務の普及により、自宅で過ごす時間が増えたため、「より豊かな食生活を望んだり、プチ贅沢(ぜいたく)をしたいと考えたりするお客さまが増えたからではないか」と分析している。

 また、健康志向が強まったことから、もち麦が入ったおにぎりも通常おにぎりより好調だったという。

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