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労働時間の常識を捨てて自由になる 「土日は休み」 ではない生活(1/2 ページ)

» 2021年04月30日 15時06分 公開
[小寺信良ITmedia]

 今みなさんの周りを見渡してみると、土日でも開いている店舗は結構あるんじゃないだろうか。コンビニやドラッグストア、ショッピングモールはもともと365日営業だし、スーパーやデパートも休みなしで営業するところは多い。

 これは土日休みの人、あるいは学生など、利用する側にとっては非常に便利なシステムだ。しかしそのシステムを動かす側は、土日が休みではないということでもある。

 妻がイオンモールの某店舗にパートとして働くことになったのだが、土日どちらか出勤できるかが採用の決め手になるようだった。子どもがいれば学校は土日休みだが、それは保護者も土日が休みであることが前提になっている。だがサービス業が多い当地においては、正社員でも土日のどちらかが出勤という人は少なくない。

 それが主婦のパートとなると、大抵は土日どちらか出勤を求められる。もちろん強制はできないので、土日に出られないのであれば採用は見送る、というわけだ。企業としては社員を土日に休ませたいので、土日を埋めてくれる社員外のスタッフが欲しいのである。

 逆に土日出勤すれば時給が上がるので、稼ぎたい大学生などは積極的に土日のシフトを埋める。とはいえ20歳そこそこの学生だけで店舗を回すわけにもいかないので、やはりそこは年齢のバランスなどがあるようだ。

 そんなわけで妻は、日曜日が休みではなくなった。もちろんそのかわり、平日に休みが来る。日曜日の食事の支度などの家事は筆者ができるので、子どもたちが困ることはない。そもそも中学生にもなれば土日どちらかは部活動で家にいない。朝とお昼の用意がいるだけで、もう休日は子どもたちを連れてどこかへ遊びに、という感じではなくなっている。

この記事について

この記事は、毎週月曜日に配信されているメールマガジン『小寺・西田の「マンデーランチビュッフェ」』から、一部を転載したものです。今回の記事は2021年4月26日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額660円・税込)の申し込みはこちらから。さらにコンテンツを追加したnote版『小寺・西田のコラムビュッフェ』(月額980円・税込)もスタート。

土日は休まなければならない、という思い込み

 土日を休みにするかどうかは、習慣的なものが大きいと思う。筆者が畑を借りて野菜など作っていることは何度かご紹介したが、同じ畑を借りている皆さんを見ていると、その違いがよく分かる。公務員やサラリーマンをリタイアした人は、土日に畑で会ったことがない。台風などの事件がないかぎり、土日は徹底して休む。一方、現役農家のオーナーや、かつて農家でリタイアしたおばあちゃんなどは、土日関係なく畑にいる。

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