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出社しないつもりで“テレワーク移住”した記者、突然の現地取材と出社を経験(1/2 ページ)

» 2021年03月22日 07時30分 公開
[谷井将人ITmedia]

 前回の記事で、会社が原則在宅勤務になったため、東京都から埼玉県に引っ越したという話をした。一切出社せず、悠々自適の在宅勤務生活を送っていた記者だが、ある日、突然会社に行くことになってしまった。今回は出社を前提としない引っ越しをした直後に記者を襲った出社をレポートする。

photo 新居の作業スペース

在宅勤務中に突然の出動命令

 記者の新居は埼玉県春日部市にある。在宅勤務が前提なのでどこに住むのも自由だが、会社の規定では、呼び出しを受けてから2時間以内で出社できる場所にするよう定められている。記者ももちろん規定通りの部屋を選んだ。

 とはいえ、呼び出しというのはまず無い。ほぼ全社員が自宅で仕事をしているため、会社に呼び出す要件がそもそも無いからだ。実際、この1年間は一度も呼び出されなかった。

 最近では、記者発表会やインタビューもほぼ全てがオンラインに移行しており、現場に赴くことも年に4、5回程度しかなかった。毎日自宅から、電話やWeb会議ツールを使って外部の人々と交流しながら記事を書いている。

 その日も、記者はいつも通り自宅で仕事をしていたのだが、とある企業が緊急会見を開きそうだという話が編集部に舞い込んできた。他の編集部員は出払っていたため、私が向かうことになった。約1年ぶりの現場取材だ。

 在宅勤務中に急に呼び出されたらどうなるのか。実体験レポートとして参考にしてほしい。

会見実施が決まる前に出動

 当日の動きはこうだ。出動命令を受け取ってから取材準備をして家を出る。20分ほど掛けて駅に行き、電車で現地に向かって会見に参加。終わったらオフィスに行き、執筆する。

 出動命令を受け取った時点で記者が受け取っていた情報は「某社が今日の何時かに緊急会見を開く」「場所はおそらく都内にある本社」だった。開くのは確かだが、時間と場所は未確定だった。

 コロナ禍以前なら、確定後に現場に向かっても問題なかったが、埼玉県から都内となると、自宅から1時間以上は掛かる。詳細が確定するのを待っていては遅刻必至のため、時間も場所も分からないまま取りあえず出動することになった。

予定が決まっていれば何とでもなる

 予定が決まっていれば、出動に2時間かかっても時間通り現地入りできるが、予定外のイベントであればなかなか厳しい。編集記者職に限らず、急に営業先に行く予定が入った、システムに障害が起きたので急に確認に行かないといけなくなったなど、突然現場に行く必要が生じる可能性は十分にある。

 そんなときに「あー、ちょっと家が遠いので、近くの人に頼んでくれません?」と言うわけにもいかない。ある程度は考慮されてもいいだろうが、住む地域で業務負担が偏ってしまうのも良くない。記者もそう思って現地に向かった。

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