ビデオ会議ニーズの増加もあって、USB Video Class(UVC)対応のビデオキャプチャ製品が増えている。UVC対応機器の多くがビデオ会議に使われているから当然ではあるが、一方、ゲームをやる人なら、みんな一度は考えたことがあるはずだ。
「このキャプチャユニットで、PCのディスプレイを使ってゲームができないか」と。
実際にはそうしたことは、キャプチャに伴う遅延もあって難しい。そのため通常は、「実況配信や録画のために使い、ゲームはパススルーで別のディスプレイにつなぐ」のが基本である。
とはいえ、面倒といえば面倒。遅延が小さいキャプチャユニットがあれば楽なのに。
ということを考えていると、ある製品のクラウドファンディングの話が聞こえてきた。ゲーム関連周辺機器を作っている「Genki」という会社が、“ノートPCのディスプレイでゲームをする”ことを目的としたUVCキャプチャユニット「Genki Shadowcast」を発売するのだ。
筆者もクラウドファンディングに申し込み、初期出荷分を手に入れたので、ちょっとテストしてみたいと思う。
この記事は、毎週月曜日に配信されているメールマガジン『小寺・西田の「マンデーランチビュッフェ」』から、一部を転載したものです。今回の記事は2021年3月22日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額660円・税込)の申し込みはこちらから。さらにコンテンツを追加したnote版『小寺・西田のコラムビュッフェ』(月額980円・税込)も3月からスタート。
なお、後述するが、Genki Shadowcastはもうすぐ一般販売が予定されている。同社製品は日本でも店頭などで流通しているので、Shadowcastも店頭やオンライン販売で見かけるようになると期待できる。
さて、Shadowcastとはどんなものなのか? すでに述べたように、機器としては“HDMI対応のUVCキャプチャデバイス”である。だから、UVC対応のソフトとハードであれば、WindowsでもMacでも問題なく動く。Zoomなどのビデオ会議アプリや、OBS(Open Broadcaster Software)などの配信アプリでもいい。ただ、Shadowcastには専用アプリも用意されており、そちらで使うのが基本ではある。その辺はまた後で触れたい。
UVC対応キャプチャ機器は数多いが、映像入力からの表示遅延が意外と大きい。また、表示遅延は入力に使うソフトによっても発生する。
というわけで、遅延が小さく、ノートPCでゲームをすることを前提に作ったのがGenki Shadowcastだ。
2020年12月にクラウドファンディングがスタートした時の価格は35ドル+送料9ドルだった。届いたのが3月13日。
パッケージはいたってシンプル。中には本体とケーブル、マニュアル(日本語化済み)、おまけのシールが入っている。
付属するケーブルは1.8mのUSB Type-C(USB 2.0仕様)で、片方がL字になっている。
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