世界初! 人工合成タンパク質素材を開発した「Spiber」の今15年間の研究を経て量産へ(1/6 ページ)

» 2021年03月03日 08時25分 公開
[小林香織ITmedia]

 山形県鶴岡市に拠点を置き、次世代バイオ素材の開発・製造を手がけるSpiber(スパイバー)株式会社は、人工合成タンパク質素材「Brewed Protein™️(ブリュード・プロテイン)」の研究開発や生産を手がけるスタートアップだ。

 同社が開発したブリュード・プロテインは、植物由来の糖類を主原料としており、石油に頼らない循環型の新素材であることから、“素材革命”として世界中から注目を浴びる。アウトドアブランドのTHE NORTH FACEをはじめ、世界的なアパレルブランド・デザイナーとのコラボアイテムも反響を呼んだ。

繊維化された次世代タンパク質、ブリュード・プロテイン。樹脂などにも加工できる(写真提供:スパイバー)

 2007年に創立し、長年に渡り研究開発を進めてきた同社だが、現在タイや米国で量産に向けた生産拠点の建設・準備を進めているという。大学生時代から20年近くバイオ素材を追いかけ続けてきた取締役兼代表執行役の関山和秀(せきやま・かずひで)氏に、スパイバーのこれまでと展望を聞いた。

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