空き店舗が目立つ”裏原宿”で「古着屋さん」が増加? 若者の間でブームが起こるワケ磯部孝のアパレル最前線(1/4 ページ)

» 2021年02月24日 05時00分 公開
[磯部孝ITmedia]

 今、若者達の間で「古着」が再注目されている。民間調査会社の調べによれば2019年度の国内ファッションリユースの市場規模は、前年比16.1%増の7200億円まで成長しているそうだ。その背景には、個人の環境意識の改善もあるが、フリマアプリによる個人間取引の拡大も理由の1つだ。

古着ブームが再燃(画像はイメージ)

 フマアプリ大手のメルカリが発表した21年6月期第2四半期の決算は、累計流通総額が3676億円と、前年同期比で862億円の増加、営業損益も10億円と3期連続で黒字を確保した。筆者も先日、初めてこのメルカリを使ってアンティーク時計を購入したが、市況価格の半額ほどで購入できた。コロナ禍による生活様式の変化の現われでもあるが、リユース商品の着用ハードルも確実に下がってきていると実感した。

 若者達は、古着店のことを親しみをこめて「古着屋さん」と呼んでいるが、空きテナントが目立ち始めている東京・原宿通りやキャットストリート周辺の「裏原宿」を歩いてみても、その「古着屋さん」が増えているように感じる。今の古着屋さんはInstagramやYouTubeといったSNSツールを使って情報発信しているのが特徴だ。人気の古着屋さんともなるとフォロワー数が4万人を超えるところもある。今回は脚光を浴び始めた「古着屋さん」が発信する、古着ファッションについて考察してみたいと思う。

裏原宿エリア
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