Strategy&は、ITコスト変革で陥りがちな3つのアンチパターンと対応策を発表した。持続的なコスト変革に重点を置き、大幅に削減するだけでなくIT戦略へも投資することなどを推奨する。
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PwCネットワークの戦略コンサルティングチームStrategy&は2021年2月15日、国内企業のITコスト変革における3つのアンチパターン(陥りやすい失敗のパターン)と対応策を発表した。
Strategy&によると、国内企業のIT投資状況を他国と比較したところ、「目先の結果のためのコスト削減に焦点を当てて消極的な姿勢を見せる」「ITコスト変革の取り組みをIT部門でのみ実施し、全社的な経営上の懸念事項としない」「固定性の高いITのコスト構造に基づき、コスト変革に個別かつ段階的に取り組む」という3つのアンチパターンが明らかになったという。
同社は、こうしたアンチパターンの背景に国内独特のITにおける大規模なアウトソーシングがあると指摘する。積極的なITコストの効率化やリスク移転戦略の浸透、「IT部門がビジネスの中核ではない」という根強い考え方などがアウトソーシングを推進する要因となっている。
ITシステムのアウトソーシングは、ベンダーロックインやIT資産管理に伴うコスト負担の増大や運用管理の複雑化を招く。Strategy&によると、複数工程でのウォーターフォール型のプロジェクト管理手法によるアウトソーシングを採用した場合、スコープとコスト管理が重視される一方で、アジリティと適応性が失われるという。
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