「2025年の崖」を前に、アプリ変革に成功する大企業は3割弱――ガートナー予測

ガートナーによると、大企業の8割が現状のアプリケーションではビジネス変化に対応できないと認識しているものの、2024年までに変革に成功する企業は3割に満たず、過半数は2025年になっても既存アプリケーションを刷新できないという。企業の継続成長を支えるアプリケーション戦略とは。

» 2021年02月19日 10時30分 公開
[金澤雅子ITmedia]

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 ガートナー ジャパン(以下、ガートナー)は2021年2月18日、日本企業の継続的な成長を支える「未来のアプリケーション」に関する2021年の展望を発表した。

 レガシーアプリケーションが企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)や回復、成長の足かせにならないよう、IT部門は、アプリケーションのあるべき姿を示す未来像を描き、その実現に向けて着手すべきだという。

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 2020年以降のコロナ禍の影響から立ち直り、「2025年の崖」を克服するにはどうすればよいか。

 ガートナーによると、現状のままでは、アプリケーションの全面的なリファクタリングやアーキテクチャ変革に成功する大企業は2024年までに3割に満たず、過半数は2025年になっても既存アプリケーションを刷新できないという。

 日本企業を取り巻く厳しい環境を背景に、2025年までに起こり得るアプリケーションに関する展望は以下の通り。課題克服に向けたアプリケーション戦略のヒントとなる市場動向も併せて予測している。

2025年までにアプリケーションの刷新を済ませている大企業は半数に満たない

 ガートナーが2020年5月に行った調査によると、「主要な業務アプリケーションの刷新や近代化の必要性を感じている」と回答した国内の大企業(従業員数規模1000人以上)は8割を超え、「実際にそのための計画がある」と回答した大企業も7割近く存在した。

 しかし、将来のあるべき姿を描くアプリケーション戦略を有している大企業は半数弱にとどまり、戦略立案の担当者を置く大企業も半数に届かなかった。

 そのため、「2025年までにアプリケーションの刷新を済ませている大企業は、2021年現在刷新が必要と感じている大企業の半数に満たない」と予測している。

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