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ドキドキが視聴者に伝わるゲーム実況向け“ゲーミング腕時計” ガーミンが開発 実際に試してみた(1/2 ページ)

» 2021年02月09日 14時30分 公開
[吉川大貴ITmedia]

 “ゲーミング毛布”や“ゲーミングプリペイドカード”など、今や世の中にはゲーマー向けの製品があふれている。eスポーツや実況動画を通してゲームが持つビジネスの可能性が知られた結果、昨今では意外性を狙い、一見ゲームと関係なさそうな物を“ゲーミング●●”として商品化するケースも多く見かける。

 そんな中、ガーミンジャパンが2月4日に“ゲーミング腕時計”とも呼べるGPSウォッチ「INSTINCT Esports Edition」を発売した。価格は3万3800円(税別)。この製品の特徴は、「STR3AMUP!」(ストリームアップ)というPC向けソフトウェアと連携することで、ウォッチが計測した情報を実況動画などの画面にリアルタイム表示できる機能だ。

photo INSTINCT Esports Edition

 ガーミンジャパンは「オーディエンスのエンゲージメントを高め、コメント欄を盛り上げる」としており、配信者は視聴者に向けて自身の緊張度などを伝えられる。今回はこのウォッチを試用する機会を得たので、STR3AMUP!との連携機能やゲーム実況での使い勝手などをレビューする。

STR3AMUP!と連携

 まずはSTR3AMUP!との連携機能からレビューしていく。STR3AMUP!はガーミンジャパンが公式サイトで公開している。STR3AMUP!とウォッチを連携させる際は、まずBluetoothに対応したPCにデバイス登録用のソフトウェア「Garmin Express」をインストールする。

 次にPCとウォッチを有線で接続し、Garmin Expressを使ってウォッチを認証する。その後STR3AMUP!を起動し、あらためてBluetoothでPCと接続すればウォッチと連携できる。有線での接続が必要なのは初回のみ。

photo STR3AMUP!(設定画面)のUI

 STR3AMUP!を使って画面に表示できるのは、プレイヤーの心拍数、ストレスレベル、エネルギーを示す「Body Battery」。数値の上限や下限も決められる他、このうち1種類だけを表示するといった設定も可能だ。UIの色合いを変更したり、ハートが割れるなどのアニメーションを同時に表示したりもできる。

 心拍数などを画面に映す手順はこうだ。まず表示する数値を設定した後、ボタンを押せば専用のウィンドウが表示される。ウィンドウにはウォッチが取得した情報をもとに、事前に許可した数値がリアルタイムで映し出される。

 次に「Open Broadcaster Software」(OBS)や「xSplit」など外部の配信ソフトウェアを起動。それぞれの操作方法に沿って、数値を映したウィンドウをキャプチャーする。その後、クロマキー合成機能を使って背景色が映らないように設定すれば、配信画面にUIを表示できる。

 心拍数などを画面に映しながらプレイを配信することは、従来も不可能ではなかった。しかし、実際に行うには配信ソフト以外のアプリやソフトを複数動かしたり、やり方をネット上で詳しく調べたりする必要があった。STR3AMUP!の場合、配信ソフトの使い方を覚える必要があるにせよ、これだけの手順で気軽に行えるのは便利だと感じた。

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