販売半減でも黒字を確保、トヨタの4〜6月 販売回復時期の見通しは?通期の純利益は7300億円予想

» 2020年08月06日 15時10分 公開
[ITmedia]

 トヨタ自動車が8月6日に発表した2020年4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比74.3%減の1588億円だった。新型コロナウイルスの影響で販売台数が半減したが、黒字を確保した。未定としていた通期の純利益予想も公表し、前期比64.1%減の7300億円としている。

トヨタが6月に発売した新型「ハリアー」

 4〜6月期の連結販売台数は前年同期比50.0%減の115万8000台。グループ総販売台数は31.8%減の184万8000台だった。4〜5月に緊急事態宣言が出された日本が約3割減だったほか、北米では約6割ものマイナスだった。販売台数が落ち込んだことから、売上高に当たる営業収益は40.4%減の4兆6007億円、営業利益は98.1%減の139億円だった。

 販売台数の減少は、8100億円の減益要因となっており、前年同期の営業利益7406億円を上回る規模だった。一方、原価改善が100億円、諸経費の増減が750億円の増益要因となり、営業利益全体では黒字を確保した。

トヨタの営業利益増減要因(出典:2021年3月期第1四半期 決算報告プレゼンテーション資料)

 通期の見通しは、5月に“前提”として公表していた販売台数を上方修正。20万台上乗せし、前期比19.6%減の720万台とした。グループ総販売台数は910万台の見通し。トヨタ・レクサスブランドの販売動向については、第2四半期(7〜9月)が前年同期の約85%、第3四半期(10〜12月)が約95%、第4四半期(21年1〜3月)が約105%と、徐々に回復していくと見込んでいる。

 通期の営業収益は前期比19.6%減の24兆円、営業利益は79.2%減の5000億円としており、5月に公表した予想を据え置いた。

21年3月期の販売台数の見通し(出典:2021年3月期第1四半期 決算報告プレゼンテーション資料)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.