6月10日、ダイハツはSUVタイプの軽自動車タフトを発売した。
スズキのヒットモデル、ハスラーのライバルと受け止める人は多いだろう。双方の共通点を挙げれば、どちらも新世代シャシーを採用していること。ダイハツはDNGAで、スズキはHEARTECT。それぞれの前世代に比べて、衝突安全性能とボディ剛性の向上に加えて大幅な軽量化を成し遂げていることが新世代シャシーの特徴だ。
目視できるボンネットや、水平なサイドウィンドー下端のラインなどによって、車両がとても把握しやすい
さらに、キャラクター面で見ても、デザインコンシャスなスタイルでどちらも道具性を押し出したデザインに仕上げている。道具性といってもトラックやバンのような実用本位のものではなく、エンターテインメントデザインとしての道具性だ。そういうものは多分ギア感とでも呼ぶことができるだろう。
こちらも徹底して直線基調のインテリア。ギア感が最も現れている部分でもある
- 売れるに決まっているダイハツ・ロッキーとトヨタ・ライズ
一瞥(いちべつ)したときから「これは間違いなく売れる」と思ったが、案の定その通りで、正味1カ月に満たない11月の車名別販売記録で、堂々4位の7484台(一般社団法人日本自動車販売協会連合会調べ)。しかも受注だけで見れば、発売後1カ月の12月4日時点でなんと驚きの3万2000台(トヨタ自動車発表)。全盛期のプリウス並みの売れ方である。
- トヨタの大人気ない新兵器 ヤリスクロス
ついこの間、ハリアーを1カ月で4万5000台も売り、RAV4も好調。PHVモデルに至っては受注中止になるほどのトヨタが、またもやSUVの売れ筋をぶっ放して来た。
- 新型タントデビュー DNGAって一体なんだ?(前編)
トヨタの弱点は、小型車におけるコストパフォーマンスだ。新興国で最も求められる「良品廉価」という競争軸では全く勝てる見込みがない。そんな中で、「良品廉価」の経験を生かし、特にASEANにおいて、グローバルな小型車でマーケットを取りに行くのがダイハツのミッションだ。そこでダイハツはDNGAによって、少ないリソースで軽自動車とグローバルな小型車を同時に高レベルに仕上げることを目指した。
- ハスラーの進歩
累計48万台を販売したヒットモデルである、軽自動車のクロスオーバーモデル、ハスラーがフルモデルチェンジ。乗ってみて、全体としては明らかなレベルアップを感じた。特に質感の向上だ。少なくとも誰かが「ハスラーを買おうと思うんだけど」と筆者に相談してきた時、否定的な言葉は口にしない。
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2017年3月にリブランディングを敢行したダイハツは、「Light you up」をキャッチコピーに掲げた。そうした中で発売されたのがミラ・トコットだ。初めてそのデザインを見たときに衝撃を受けた。その理由は……。
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