新型コロナウイルスの影響で、人が集まる株主総会の課題を解決するため、リアルに加えてオンラインも併用したハイブリッド型での開催が注目を集めている。
そんな中、株式総会の業務をクラウド化し、効率を向上させる「株主総会クラウド」というサービスが登場した。主にスタートアップや中小企業などの非上場企業向けに、株主総会を開催するまでの業務を効率化するのが特徴だ。
今回は、株主総会クラウドをリリースした経緯などについて、提供元であるケップルの神先孝裕社長にお話を伺った。β版は無料で利用できるため、実際に利用したレビューも紹介する。
ケップルは2015年に設立された。神先氏が13年に設立した神先公認会計士事務所が前身だ。神先氏は公認会計士と税理士、行政書士の資格を持っており、スタートアップに特化した会計事務所として業務を行っていた。スタートアップの決算作業や税務に関することをサポートする中で、スタートアップと投資家のやりとりが煩雑だと課題を感じ、自分でもスタートアップとしてケップルを立ち上げた。
その後、ケップルは17年に「FUNDBOARD(ファンドボード)β版」を発表し、18年にリリースしている。スタートアップに投資をしている投資家や企業向けのポートフォリオ管理ツールで、自分が持っている株の情報を一覧で管理できるのが特徴。非上場企業だとこうした情報をExcelで管理することも多いが、手作業ではミスや混乱が生じる可能性も高い。そこで、サービスをリリースしたという。
同じように、株主総会クラウドも非上場企業と投資家が抱える課題を解決するために開発したサービスだ。
非上場企業の場合、Webで株主総会を開催すること自体は上場企業と違って問題ないという。「非上場企業の場合、例えばうちもそうですが、株主は10人くらいです。そのため、株主総会の決議案は事前に全員へ伝えてありますし、承諾ももらっています。株主総会を開催しても、会議室には株主は来ません。社長の私だけいればいいんです」(神先氏)
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