「コミケ用バッグ」なんて反対! コクヨ子会社の担当者が会社を見返した手法とは発売したら3分で100個完売

» 2019年11月21日 18時21分 公開
[ITmedia]

 コクヨの子会社で通販事業を行うカウネットが、同人誌即売会「コミックマーケット」参加者向けに開発したバッグを、12月11日から一般販売する。10月にクラウドファンディングサイト「Makuake」で100個限定で販売していたが、開始から3分で完売。追加販売の要望を受け、一般販売を決めた。

photo カウネットの「コミケ用 ミーティングバッグ」

 コミケ用のバッグは、同社が2014年から販売している「ミーティングバッグ」をベースに開発した。本来はオフィス内でPCやファイルなどを持ち運ぶためのバッグだが、2018年8月にカウネットの公式Twitterでコミケ参加者向けに「大量に冊子を収納できるバッグ」として紹介したところ、たちまち話題に。購入希望や「もっとこんな機能がほしい」といった要望を受けて、コミケ用のミーティングバッグを開発することにしたという。

 当初はこれまでとは全く違う顧客向けに開発することに社内から反対の声も上がっていたが、Twitterに寄せられた「製品化を楽しみにしている」という意見を見て、担当者は試作品開発に着手。試作品を作ってはTwitterで意見や要望を集めて反映する――という作業を繰り返し、1年ほどかけて商品を改善していった。例えば、購入した同人誌が折れ曲がったり汚れたりしないよう、撥水加工の生地を使用したり、バッグ全体に芯材を入れて耐久性を高めたりと、工夫を凝らしているという。

photo コミケ向けのさまざまな機能がある

 そして19年10月、利用者に必ずリターンが届く「All in型」(即時支援型)のプロジェクトとしてクラウドファンディングサイトで販売すると、開始3分で完売する人気商品となった。追加販売を求める声が多かったことから、今回一般販売を決めた。12月11日の午後1時から、カウネットのwebサイトで4980円(税込)で販売する。

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