大垣共立銀行と楽天銀行、銀行APIを使って提携

» 2019年11月14日 17時34分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 地銀の提携が加速している。東海地方を拠点とする大垣共立銀行と、ネット銀行の楽天銀行は業務提携を行い、11月18日から新サービスを提供する。ポイントは、大垣共立銀行のオープンAPIを使い、それぞれの口座を連携させることだ。

大垣共立銀行の境敏幸頭取(左)と、楽天銀行の永井啓之社長(右)。

 具体的には、大垣共立銀行の利用者に、楽天銀行の専用口座となる「OKB支店」を開設してもらう。利用者は、楽天銀行のOKB支店を使い、「BIG」「toto」「ロト」「ナンバーズ」の購入や、各種公営競技への入金が行える。代金は、APIを介して大垣共立銀行の口座から自動的に振替えられる。

 楽天銀行の永井啓之社長は、「ネット銀行からみると、地銀が強い顧客基盤を持っていることはたいへん羨ましい。お客さまはリアルとネットの両方を求めている。これにどう応えていくかが大事」だと意義を話した。複数の地銀に同様の提案を行っており、その第一弾として提携につながったのが大垣共立銀行だという。

 地銀側の大垣共立銀行は、サービス提供のラインアップ強化の観点を強調した。「当行のサービスがフルラインアップというわけではない。自前でやるものと連携して提供していくものを選別していく。中には、大垣共立銀行が持っている得意なサービス、商品を楽天銀行のネットのお客さまにご利用いただけるかもしれない」(境敏幸頭取)

提携によって実現する銀行APIを使った構成。楽天銀行内に「OKB支店」を設け、利用者が楽天銀行でサービスを利用すると、代金が自動的に大垣共立銀行の口座から振替えられる仕組みを構築した
ユーザー側から見ると、資金を楽天銀行に移動させることなく、楽天銀行のサービスを利用できるようになる

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