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日本ベンチャーの“空飛ぶバイク”、来年出荷 2023年には公道走行を目指す東京モーターショー2019

» 2019年10月23日 19時27分 公開
[井上輝一ITmedia]

 10月23日に開幕した「第46回東京モーターショー2019」(東京ビッグサイト)で、日本のベンチャー企業が開発した“空飛ぶバイク”が展示されている。既に有人飛行実験にも成功しているという。年内に予約を開始し、2020年に出荷する。価格は未定だが、「高級スポーツカーと同程度」(同社)としている。

「XTURISMO」(エックストゥーリズモ)

 “空飛ぶバイク”こと「XTURISMO」(エックストゥーリズモ)を開発するのは、産業用ドローンなどを手掛けるベンチャーのA.L.I. Technologies(東京都港区)。同社の片野大輔代表取締役社長は、「乗ってみたいと思える、スポーツカーのようなかっこよさを目指して作った」と話す。

 「単に新しい技術というだけでなく、デザインにもこだわることでユーザーに訴求し、普及につなげたい」(片野社長)

 開発に当たっては、同社が持つ産業用ドローンの技術を応用。動力には内燃機関を採用した。性能についてはまだ詳しく明かしていないが、地上数十センチをホーバーしながら、高速道路を走れる程度の速度を出せるという。

【修正履歴:2019年10月24日午後6時 性能について、「地上数センチ」としていましたが、同社から訂正の連絡が入ったため修正しました】

本体中心部にはバイクのような内燃機関が

 「ドローン用のセンサーや技術が発達したために、このようなマシンが作れるようになった。そうしたセンサーなどのおかげで、ドローンは従来のラジコンヘリより正確な機体制御ができる。そうした技術をXTURISMOの開発に生かした」(同)

 出荷開始は2020年からとなるが、今のところホーバークラフトなどの公道走行に関するルールがないため、日本では私有地のみ走れる。法整備に関しては「国土交通省や警察庁と協議してルール作りを進めている」(同)としており、2023年には公道走行を実現したい考え。

メインのプロペラはドローンでも用いないほど巨大なため、開発に苦労したという
姿勢制御ファン
推進に用いるファン

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