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高精度地図がなくても自動運転 屋内駐車場で無人自動バレー駐車も 三菱電機が新型コンセプトカー

» 2019年10月21日 14時24分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 三菱電機は、自動運転技術を搭載した実証実験車「xAUTO」(エックスオート)の新技術を第46回東京モーターショー2019(10月24日〜11月4日、東京ビッグサイト)に出展する。ミリ波レーダーやカメラを使った自律型走行技術を強化し、地図情報がない一般道の走行や、屋内や屋外を問わない無人自動駐車などの機能を搭載したという。

photo 2017年は三菱自動車工業のアウトランダーにxAUTOの機能を搭載していたが、2019年はマツダの「MAZDA 3」に同機能を搭載して出展する

 新技術では、過去に人間が走行したルートをローカルマップとして高精度に記録。ローカルマップに沿って自動走行制御を行うことで、高精度な地図情報が整備されていない場所でも自動運転を実現するという。

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 駐車場内の自動走行と自動駐車も行えるようにした。屋外では準天頂衛星からの位置情報、屋内では駐車場内に設置したランドマークで自車位置を取得し、駐車位置までの最適な走行ルートを生成。例えば、施設の係員がドライバーの代わりに駐車するバレーパーキングの無人化といった用途を想定する。

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 xAUTOは、同社の自動運転技術を搭載したコンセプトカー。車両の前後側面に搭載したミリ波レーダーとカメラを使って周辺の状況を検知する技術や、準天頂衛星から送信される“誤差がセンチメータ級”の信号と高精度の3次元地図を組み合わせた技術などを活用する自動運転システムを2016年5月頃から開発していた。

 三菱電機は今後、同社が保有する鉄道や空港向けの管制技術や独自のAI技術を組み合わせることで、限定区域内での完全自動運転にあたる「レベル4」の実現を目指すとしている。

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