ZホールディングスとSBIが金融分野で連携 相互利用促進やサービスの利便性向上狙う

» 2019年10月10日 13時08分 公開
[ITmedia]

 ヤフーを傘下に持つZホールディングス(ZHD)とSBIホールディングス(SBIHD)は10月10日、金融事業での業務提携を発表した。両社のグループ会社同士で連携し、証券、FX、銀行といった分野で利便性の高いサービスの提供を目指す。

photo 左がZホールディングスの川邊健太郎社長、右がSBIホールディングスの高村正人副社長(「高」ははしごだか)

 証券事業ではSBI証券とヤフーが連携。ヤフーの金融メディア「Yahoo!ファイナンス」を通じて、SBI証券の口座開設や証券取引を行えるようにする。FX事業ではSBIリクイディティ・マーケットとワイジェイFXが協力し、これまで両社が蓄積してきた取引ノウハウなどを相互に活用する。銀行事業では、住信SBIネット銀行とジャパンネット銀行が提携し、住宅ローンの取引を増やしていくとした。今後はSBIグループの金融サービスをYahoo! JAPAN IDで利用できるようにするなど、両社間の相互利用を促進する取り組みも検討する。

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 SBIHDの高村正人副社長(「高」ははしごだか)は、「金融事業社以外もオンライン金融に参入する時代になってきた。SBIHDが築いてきた経済圏を成長させるためには、ZHDとの事業提携が良いのではないかと判断した」と話す。ZHDの川邊健太郎社長も、「多くの人にとって金融は難しくて分かりにくいものだが、インターネットの力を生かしてもっと便利で身近なものにしていきたい」と意気込みを語る。

 両社は今後、蓄積データの利活用などもユーザーの同意を得た上で進める他、資本提携についても、今回の連携でどれだけの便益が出せるか判断した後、検討するとした。

【お詫びと訂正:2019年10月10日午後2時45分 初出時、「高村智昭副社長」と記載しておりましたが、誤りでした。正しくは「高村正人副社長」でした(いずれも「高」ははしごだか)。お詫びして訂正いたします。】



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