多忙な日々を送るビジネスパーソンにとっては、体こそが資本である。
全力で働くためにも健康管理は欠かせない。国もそれを期待しているようで、事業者には厚生労働省による労働安全衛生法の規定により、従業員に年に1回以上、健康診断を実施することが義務付けられている。
筆者も日本企業で働いていた時には、年に1度、産業医による健康診断を受けていた。ただ決して楽しいものではなかった。
というのも、健康診断には、痛みや不快感などが伴うからだ。前日の夜は食事制限がありアルコールも飲めないし、いくつになっても採血は痛いものだし、バリウムによるX線撮影も過酷だ。ちなみにバリウム検査は、海外ではほとんど実施されていないらしい。
そもそも健康診断というのは、近年ではその是非すら議論されており、「健康診断を受けよう」「健診はムダ」といった相反する意見が聞かれる。これは何も日本に限った話ではなく、国外でも同じように賛否が出ている。医療関係者ではない者からすれば、実際にどの検査が有効でどれがムダかなど判断しようがない。ただ少なくとも、健康診断が絶対的なものでないことは認識していいたほうがよさそうだ。
そんなふうに何かと話題の健康診断だが、最近、健康診断の概念そのものを変えてしまいそうなプロジェクトが日本で進められていることをご存じだろうか。しかも体の意外な「細胞」を使って、痛みも苦しみもなく健康診断をしようという、非常に画期的なものである。
その細胞とは、「毛髪」である。
毛髪で健康診断をしてしまおうというこの技術、すでに日本の名だたる企業がこぞって投資に乗り出し、「毛髪診断コンソーシアム」を立ち上げている。それほど画期的であり、期待度の高い診断法なのだと言えよう。しかも、実はこの画期的な技術の進展に、今、私たち国民からの協力が求められているという。
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