NTTドコモは10月1日、都内のオフィスビルで“窓の基地局化”を開始した。透明な導電材料とガラスを組み合わせて開発したアンテナを窓ガラスに貼り付け、電波の送受信を可能にする。携帯電話向け4G LTE通信のサービスエリア拡充に取り入れ、半径約100〜200メートルのエリア化を実現したという。この技術の実用化は世界初としている。
ガラス製のアンテナは、電波が窓ガラスを通過した際の減衰・反射を抑える仕組み「Glass Interface Layer」を搭載し、トラフィックを分散させる「スモールセル基地局」として活用できる点が特徴。設置しても周囲の景観を損ねない上に、建物の内側から設置できるため、足場設置や土台工事が不要という。
アンテナのサイズは850(幅)×212(高さ)ミリで、重量は約2.5キロ。対応する帯域幅は3.44〜3.52GHz帯。ガラス事業などを展開するAGCが開発に協力した。当初の設置ビルは1カ所だが、今後数カ所に増やす予定。
5G通信(3600〜3700MHz、4500〜4600MHz)が可能なガラス製アンテナも開発中で、19年度中に開発を完了し、20年度中に実用化する計画としている。
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