ローン会社が機械学習で実現した「信用情報が不要のローン審査」とは?金融×AIの現在【後編】

膨大なデータの活用を課題に掲げる企業がある一方で、少ないデータからどう知見を得るか悩む企業もある。いずれにしても解決の鍵はAI技術にあるようだ。メキシコのローン会社の事例からAI技術の可能性を探る。

2019年09月24日 05時00分 公開
[Mark LabbeTechTarget]

関連キーワード

金融 | 機械学習


画像 《クリックで拡大》

 メキシコにあるローンの小規模スタートアップ(創業間もない企業)Kueskiは機械学習などのAI(人工知能)技術を使用して、ローンの借り手になり得る資格があるかどうかの審査の迅速化と自動化を図っている(現状ではメキシコ市民のみが対象)。

 一般的なローン会社とは異なり、Kueskiは借り手の資格審査に必ずしも、これまでのローンやクレジットカードの利用履歴といった信用情報を考慮しない。

 「(メキシコでは)銀行を利用していない人が占める割合が非常に高く、多くの人が銀行に預金をしていない」とKueskiの最高技術責任者(CTO)、ハイメー・ロメロ氏は話す。多くの人にクレジットカードの利用経験がないため、信用情報はほとんどないと同氏は語る。

 2012年設立のKueskiでデータサイエンス部門のディレクターを務めるパブロ・ダバロス氏に、同社の金融サービスシステムでAIシステムが資格を審査する方法について詳しく聞いた。

信用情報を使わないローン審査の方法

ITmedia マーケティング新着記事

news061.png

高齢男性はレジ待ちが苦手、女性は待たないためにアプリを活用――アイリッジ調査
実店舗を持つ企業が「アプリでどのようなユーザー体験を提供すべきか」を考えるヒントが...

news193.jpg

IASがブランドセーフティーの計測を拡張 誤報に関するレポートを追加
IASは、ブランドセーフティーと適合性の計測ソリューションを拡張し、誤報とともに広告が...

news047.png

【Googleが公式見解を発表】中古ドメインを絶対に使ってはいけない理由とは?
Googleが中古ドメインの不正利用を禁止を公式に発表しました。その理由や今後の対応につ...