日本電気(NEC)は10月7日、名古屋市庁舎で自律走行する案内ロボットを活用し、来庁者を希望の窓口まで案内する実証実験を始めると発表した。案内役を担う職員の人手不足などに対応する狙いで、名古屋大学と共同で行う。実施期間は10月から2020年1月まで。
実験で活用するロボットは、中国Beijing Yunji Technologyが開発した「YUNJI SAIL」。複数のセンサーを搭載し、障害物を認識しながら目的地まで自律走行する機能を持つ。32型の大型タッチパネルも搭載し、ユーザーは画面をタップして目的地などを選べる。目的地に到着した後は、動画や写真などのコンテンツも再生することも可能だ。
実験では、タッチパネルのメニュー操作を通じて来庁者からニーズを聞き、それに応じた所管課の窓口に案内する。案内ロボットの移動速度は秒速0.5〜1メートル程度。NECは同ロボットの国内販売を請け負うNECネッツエスアイと共同で、効率的な走行ルートの設計などを行う。
この実験は、名古屋市が民間企業と組んで行う、先進技術を活用して市内の課題を解決する取り組み「Hatch Technology Nagoya」の一環。NECの他、パーソルプロセス&テクノロジーがARを活用した図書館の案内、富士通がWi-Fiパケットセンサーを活用した地下鉄駅構内の混雑状況の把握についての実証実験などを行う。
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