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クルマの試乗中にAIが接客、ルート案内など 電通が車載アプリ提供

» 2019年09月17日 14時29分 公開
[ITmedia]

 電通は9月17日、クルマの試乗中にAIがルート案内やクルマの機能説明などを行う対話システムの提供を、自動車販売店向けに始めた。AIが接客を代行するため、来店客のみでの試乗が可能に。営業スタッフは査定など他の業務に時間を割けるようになる。

対話システムのイメージ

 電通が開発したAIチャットbotサービス「Kiku-Hana」と、ナビタイムジャパンのカーナビアプリを組み合わせた独自システムを車載スマートフォンに搭載。音声合成エンジンにはエーアイ社の「AITalk」を使用した。

AIチャットbotサービス「Kiku-Hana」の概要

 例えば、ドライバーが「ボディーカラーは何色あるの?」と聞くと、AIは「全部で3色です。今乗っているのが○○で、他に○○、○○をご用意しております」などと答える。事前アンケートの内容を基に、来店客ごとの趣味嗜好(しこう)に合わせてAIがコミュニケーションするという。

 まずはネッツトヨタ北九州、トヨタカローラ熊本、トヨタカローラ鹿児島で提供。今後は対象エリアや企業を拡大する予定だ。

 今後は、試乗中のドライバーの質問や回答をデータ化し、接客に活用する予定。将来的には試乗中の会話だけでなく試乗予約を含めた一連のプロセスを自動化したり、来店客ごとに最適化されたセールスシナリオを作成したりするという。営業効率の向上やセールストークの平準化、試乗件数の拡大を図る。

 今回の取り組みは、AI活用を社内外で推進する電通グループのプロジェクト「AI MIRAI」の一環。

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