えっ、ホテルの部屋にフライトシミュレーター? “機長”になれる企画が面白い水曜インタビュー劇場(737公演)(1/5 ページ)

» 2019年08月21日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

 「頭を下げて、下げて。いいですよ、その調子、その調子」――。ホテルの一室で、このような言葉が飛び交うところがある。羽田空港第2ターミナルに直結する「羽田エクセルホテル東急」だ。

 7月18日、客室にフライトシミュレーターを設置したところ、どんなことになったのか。あっという前にネット上で話題になり、「オレも飛行機を飛ばしたい」「ワタシも操縦したい」という人が殺到することに。導入初日から9月30日までの予約ベースでの投資回収率は、すでに22.2%(8月1日)。「3年以内に100%を超えればいいなあと考えていましたが、このままのペースでいけば1年以内に目標を達成することができる」(同ホテル)とのこと。ホテルにフラリと立ち寄って、「ちょっと操縦してみるか」という気分になっても、予約が入っていることが多く“離陸できない”状況が続いているのだ。

コックピットから見える風景

 同ホテルは2004年12月に開業。地上7階建てで、客室は386室ある。今回新設した「スーペリアコックピットルーム」は31平米のツインルームに、ボーイング737-800型機(以下、737)のフライトシミュレーターを設置した。操縦体験ができるプラン(90分で3万円、税別、以下同)と、宿泊のみのプラン(1室2万5300円〜)を用意していて、体験プランでは航空会社で働いていた元機長がインストラクターとして教えてくれるので、「I have(私が操縦桿を握ります)」「You have(はい、あなたが握るんですね)」といった会話を楽しみながら“機長”気分で操縦できるのだ。

 それにしても、なぜホテルの一室を改装して、コックピットを設置したのか。また、フライトシミュレーターを使ってどんな楽しみ方ができるのか。羽田エクセルホテル東急で総支配人を務める貴崎清孝さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

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