筆者は今、心のそこからうれしい。SKYACTIV-Xの仕上がりが見事だったからだ。
SKYACTIV-X搭載のMazda3を、車軸の延長線上から捉えた一枚。FFの宿命ではあるがエンジンはフロントにオーバーハングしている
これまで4度に渡って、Mazda3が驚くほど出来がいいことを記事にしてきた。そして、その浮かれ気分がスッと冷めたのが、前回の2.0ガソリンと1.8ディーゼルの国内向けエンジンの試乗会だった。一度目と二度目に乗った海外仕様のパワートレインについて「北米の嗜好(しこう)に合わせたセッティングになっていますので、日本仕様はまたセッティング変えてきますよ」と言われて納得していたのだが、その日本仕様は、少なくとも筆者の期待と違った。
マツダは人体の構造と、人が受ける感覚について驚くほど地道な研究を重ねて、Mazda3をこれまでのクルマと違うレベルに仕立てたのに、搭載されるエンジンとATが「並み」だったのだ。
- Mazda3国内仕様試乗で判明した「ちょっと待った!」
マツダ3の国内仕様車に乗って、まさか期待を裏切られるとは露程も思っていなかった。変速ショックそのものを消そうとした結果、第7世代思想に遅れを取っている。SKYACTIV-D 1.8のアクセルも意図以上に加速を始めてしまう。それは全く人間中心ではない。この評価が変わるかどうかは、全てはSKYACTIV-X次第だ。
- 自動車を売るビジネスの本質 マツダの戦略
原理原則に戻ると自動車ビジネスもシンプルだ。商品とサービスに魅力があれば、新車を正価、つまり値引きせずに売れるから中古車の相場が上がり、その結果下取り価格が高いので、買い替え時により高いクルマが売れる。これが理想的サイクルだ。それを実現した例として、マツダの取り組みを歴史をひもといてみよう。
- マツダの決算 またもや下がった利益率の理由
売上高は増収だったが利益面の落ち込みが激しいマツダの決算。北米と中国市場の不振が響いた結果だ。今後に向けて、販売店改革とパワートレーンの刷新を進めるが、これが北米市場で実を結ぶかどうかが焦点となる。
- マツダの新型アクセラ、失敗できない世界戦略
新型Mazda3(アクセラ)はいわゆるCセグメント。フォルクスワーゲン・ゴルフをベンチマークとする小型車で、トヨタ・プリウス、カローラなど世界最激戦区で戦うモデルだ。マツダにとって失敗が許されないモデルであり、成功すればマツダのイメージを大躍進させる重要な位置付だ。
- Mazda3に見るマツダの第7世代戦略
北海道上川郡剣淵町のテストコースで開催されたマツダの雪上試乗会にMazda3が用意された。筆者はすでに北米での試乗会で運転して、十分以上に驚いた後なのだが、さらにもう一度驚かされた。
- マツダ、新型「MAZDA3」発売 “歩行姿勢”を引き出す構造に
マツダは新型「MAZDA3」を発売。国内では「アクセラ」の車名で展開してきたが、新型はグローバルで名称を統一。「歩行姿勢」を理想の運転姿勢とした車両構造技術などを採用している。
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