充実する駅ナカ、業者それぞれのあり方は?お弁当は、駅で(1/4 ページ)

» 2019年07月11日 08時00分 公開
[小林拓矢ITmedia]

 最近、駅ナカの弁当販売が充実している。駅弁だけではなく、駅ナカにはさまざまな業者が弁当販売のお店を出し、長距離列車の利用客や、駅周辺のビジネスパーソンをターゲットにして販売活動を行っている。

 一方で駅弁業者も、駅ナカでの販売だけではなく、駅弁大会や百貨店内での販売にも力を入れている。大きな駅では美食にあふれ、どんな食べ物を選んだらいいか分からないほどだ。

駅ナカが充実する東京駅

 東京駅は、新幹線などの長距離列車が発車するターミナルであり、乗車する前に食べ物を調達したいという需要の大きい駅である。そんな東京駅には、駅ナカに食べ物の販売店が多くある。

 改札内だけでも、「ecute」が2つ、地下には「GRANSTA」がある。そこでは弁当や惣菜、お酒などが販売されている。また、NREの駅弁売店や、崎陽軒の売店、全国の駅弁が集結する「駅弁屋 祭」といったものがある。

東京駅には全国の駅弁が集結している(写真提供:ゲッティイメージズ)

 もちろん、改札口の外にもさまざまなお店がある。

 かつて「東京駅の駅弁はまずい」などと言われていて、乗車前、特に寝台特急の乗車前には少し時間を取って一旦改札を出て、大丸の地下で弁当を買うことを勧めていた人たちもいた。しかし、いまでは東京駅の駅弁もおいしくなり、駅ナカにはさまざまなおいしい食べ物があふれ、一旦改札を出なくても満足できるようになった。

 改札を出て、というのはちょっと説明が必要かもしれない。東京駅から遠方へと向かうきっぷは、例えば「東京駅発」ではなく、「東京都区内発」ということになっている。阿佐ヶ谷や赤羽、亀有といった日常生活のあるエリアでも23区内ならば東京駅から乗ったのと同じ扱いになる。ただしいったん改札に入ると、東京駅で途中下車はできない。

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