「ちくぽこ問題」をどうやって解決したのか インナー「NoPoints」の舞台裏水曜インタビュー劇場(ぽっこり公演)(1/6 ページ)

» 2019年06月26日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

 「人に見られたくない。ばんそうこうを貼ればいいのかなあ」と悩みを抱えている人もいるのでは。「ちくぽこ」の話である。「ちくぽこ? なんだよそれ」と思われたかもしれないが、ワイシャツやポロシャツを着ていて、ぽっこり浮き上がる乳首のことである。

 このような話をしても「確かに、オレの乳首もぽっこり出ているなあ。けど、気にしない気にしない。これからも堂々と街中を歩くぜ」と思われたかもしれないが、そんな人たちにちょっと気になる調査データがある。

 結婚相手紹介サービスのオーネットが20〜34歳の独身男女に「夏の身だしなみでNGだと思うのは?」と聞いたところ、「乳首の目立つシャツ」が1位だったのだ。「乳首の目立つシャツ」と答えた人を男女別にみると、男性31.0%に対し、女性58.0%。半数以上の女性は、男性のぽっこり乳首に冷ややかな目線を送っているのだ。

夏の身だしなみでNGなのは「乳首の目立つシャツ」がトップ(出典:オーネット)

 では、この問題を解決するには、どうすればいいのか。探したところ、あるものである。天煌堂(東京都中央区)という会社が、ぽっこり乳首を隠すインナー「NoPoints(ノーポインツ)」を開発していた。ノーポインツの最大の特徴は、構造である。肩から胸にかけて特別な生地が貼り付けられていて、素材の凹凸が乳首を隠してくれるのだ。

 Makuake(マクアケ)が運営するクラウドファンディングで製作資金を集めた天煌堂は、目標金額を達成。1着9640円(税・送料込)と高額にもかかわらず、200着を完売した。

 ちょっと変わった商品は、どのように開発したのか。また、購入したお客さんからどのような声があったのか。同社の川尻大介CEOに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

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