働き方改革が叫ばれ、「やること」よりも「やらないこと」の重要性が語られる今の時代。「嫌なこと全部やめたらすごかった」の著者である女性起業家の小田桐あさぎさん(以下、敬称略)は、仕事、結婚、育児の全てを求められる“無理ゲー”を辞め、今は仕事も育児も「好きなことだけ」追求しているといいます。
一見、これまでの常識から外れた自分勝手にも思えるような持論ですが、「嫌なことをしない」の真意とは? あさぎさんに話を聞きました。
―― あさぎさんは著書で「20代後半の婚活期間中、死ぬほどモテなかった」というエピソードを赤裸々に書かれていますね。
小田桐 「30歳までに結婚と出産ができなければ負け犬!」と思い込んでいたので、28歳のときに1年間必死に婚活して数百人と出会ったのですが、全くうまくいかなくて。というのも、当時の私は自分に全く自信がなく、結婚の目的も、他人への接し方も全てがマウンティングベース。「いかに人に勝つか?」ということしか考えていなく、常に何かと戦っていました。そんな怖い女、誰だって嫌ですよね(笑)
―― うっ、私も思い当たるフシがあります。そんな非モテからの転換点はいつだったんですか?
小田桐 あるデートの帰り道、その日もうまくいかなくて「もう無理だな」って思って。私はもう28歳だし、学歴もないし、大企業にも勤めていないし、お肉もついてきたし、これじゃやっぱり結婚できないよね……と。ホント今になって思えばこれも「そこじゃない」感が満載なのですが。それで「どうせ一生結婚できないなら、もう自分の好きに楽に生きよう」と開き直ったのがきっかけです。
―― 立派な決意というより、ネガティブスタートだったのですね。
小田桐 それから、ずっとやってみたかったホステスのバイトをしたり、ネットゲームにハマって引きこもったり、「手に職」の仕事をやめてベンチャーに転職したり、苦手だった家事をやめたり……自分の中で「こういうことをすると結婚が遠のく」と思い込んでいたことを、どんどんするようになったんですよね。そしたら驚くべきことに、婚活中よりも断然モテるようになったんです。
このときの経験が、「嫌なこと全部やめたらすごかった」につながっています。嫌なことを一生懸命頑張っていると、人って大したことしてなくてもめちゃくちゃ疲れるんですよね。そして疲れは余裕のなさを生む。余裕のない人はモテません。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング