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リモートワークで新人教育はどう変わる? オンライン研修をした中小企業の気付きと悩み(1/3 ページ)

» 2020年05月13日 07時00分 公開
[村上万純ITmedia]

 新型コロナウイルスの影響で、新入社員の入社式や研修を中止・延期した企業がいる一方で、これらをオンラインで実施した企業も出てきた。入社式や研修をフルリモートで行う場合、新入社員は先輩社員と一度も対面で顔を合わせることなく現場で働くことになる。不安を抱く新入社員もいるだろうし、迎え入れる企業側も手探りの状態だろう。

 実際にオンラインで新入社員を迎え入れ、ビデオ会議ツールなど新人研修などを行った企業は、どのようなことを実践したのか。そこで得た気付きや浮き彫りになった課題、新入社員を孤立させない工夫などについて、HR関連のビッグデータ事業などを手掛けるゴーリストと、セミナー事業などを行うラーニングエッジに聞いた。

ゴーリストのオンライン全社会議の様子

新人ごとの「理解のばらつき」をどうフォローするか

 ゴーリストの社員は40人ほどで、2020年4月は6人(日本人3人、外国人3人)の新人が入社した。新型コロナの影響で、新入社員の多くが配属を希望していた事業が縮小を余儀なくされ、配属予定がなくなるなど、ちょっとしたトラブルもあったという。内定辞退者は出なかったが、4月中旬には現場配属になるため、研修を通して新入社員それぞれの適性を早期に見極める必要があった。

 新人研修の統括責任者を務めた入倉康輔さんは、「直前まで研修をリモートで行うか対面で行うかで迷っていました。3月末に全社的にリモートワークになったので、研修を実施する直前(1〜2日前)にカリキュラムを考え直しました」と振り返る。同社は、オンラインで8日間の研修を実施。ビデオ会議ツールを使い、Excel研修、デザイン研修、技術研修などを行ったが、オンラインならではの難しさにも直面したという。

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