流通業界などの労働組合で組織するUAゼンセンは4月3日、小池百合子東京都知事に対して、緊急事態宣言が行われた際、食料品店やドラッグストアなどで働く従業員を混乱や新型コロナウイルスの感染から守るよう要請を行った。
加盟組合の間では緊急事態宣言時の対応について不安が高まっているとした上で「従業員の感染防止のためのガイドラインの策定と事業者への指導、助成」「従業員へのマスク・消毒液の安定供給」「労働力確保と過重労働防止のための営業時間規制」「混乱抑止のための店舗への警察巡回の強化」「迷惑行為を軽減するための警備員増員や周知広告のための助成」「労働者の希望に応じた新型コロナウイルス感染検査の確保」といった支援などを求めた。
UAゼンセンが実施した調査では、品薄になっているマスクやトイレットペーパーを巡る顧客対応が従業員を疲弊させている実態が明らかになっている。例えば、「マスク等の品切れでお客さまからのクレームが多く、精神的にも疲労感がある」「納品口で、トラックがマスクやティッシュをいつ配送するかをチェックしていて、それっぽい車両を見つけると『すぐ出せ!』と電話してくるお客さまがいて嫌になる。小売業で働く者が、まだまだ人間扱いされていないと悲しくなる場面が多い」といった声が寄せられている。緊急事態宣言で、こういった行為がさらにエスカレートする可能性もある。
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