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日本のIoT国際競争力、日本の強い領域はスマートシティ、ヘルスケア、スマート工場  

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総務省は2020年3月26日、我が国のICT産業の国際競争力の強化に向けた測定指標となる「IoT国際競争力指標(2018年実績)」を公表しました。

「IoT国際競争力指標」の構成は、

(1) ICT産業を、「スマートシティ関連部材・機器」や「コネクテッドカー関連部材・機器」等から成る「IoTの進展等による成長市場(「IoT市場」)」と、それ以外の「従来のICT市場(「ICT市場」)」とに分けて分析

(2) 主要な10か国・地域の企業約1500社の製品・サービス(5分野48項目)について、世界市場における売上高とその成長率、シェアとその増減等を指標として、「製品・サービスの競争力」を把握

(3) 研究開発、ファイナンス等に関する指標から、「潜在的な競争力」を把握

IoT製品の世界市場は、ICT製品等の市場と比較して小規模なものが多いものの、一部を除きプラス成長となっています。

IoT各分野について、2014~2018年の国・地域別市場シェアをみると、スマート工場分野は、日本が継続して最大のシェアを確保しています。

スマートシティ分野は、日本やドイツ、韓国が縮小する一方で、中国がシェアを拡大しています。

スマートヘルスケアの分野も少し落ち込みを見せましたが、2018年はシェアを少し伸ばしています。

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出所:総務省 IoT国際競争力指標(2018年実績)2020.3

世界におけるIoT製品の市場成長率及び国・地域別売上高成長率の推移 (2014ー2018年)

IoT分野別の市場成長率の推移(2014-2018年)をみると、概ねプラス成長であるものの、一部は伸びが鈍化する傾向にあり、国・地域別売上高成長率は、中国が、スマート・エネルギー分野を除く多くの分野で、高い成長率を示しています。

元々、日本はスマートシティ、ヘルスケア、スマート工場が高いシェアがあるものの、スマートシティやヘルスケアの部分では年々数値を落としています。

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出所:総務省 IoT国際競争力指標(2018年実績)2020.3

IoT製品の国・地域別市場シェア (2018年)では、 IoT全体では、中国が25.4%と最も高く、次いで日本が22.4%、米国が21.4%と続く。3か国で6割以上のシェアを占めています。

ウェアラブル(情報・映像)及びウェアラブル(スポーツ・フィットネス)は米国が、監視カメラとスマートメータは中国が、産業用ロボットは日本が、著しく高いシェアを占めています。

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出所:総務省 IoT国際競争力指標(2018年実績)2020.3

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